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2018年2月 1日 (木)

米ゼロックスと富士ゼロックスの経営統合

000pn14 富士フイルムは、米ゼロックスを買収すると発表した。ひと昔前、ゼロックスといえばエクセレント企業の代名詞だった。基礎研究力で定評のあるパロアルト研究所もゼロックス傘下だった。当時、富士フイルムが日本で複写機を販売したいため米ゼロックスと提携した。そして、両社半切出資で設立された会社が富士ゼロックスだ。ところが、ペーパース化が進み米ゼロックス自身が経営不振に陥った。その頃、富士フイルムもフイルム写真の衰退から、事業戦略のも直しを迫られていた。そこで、富士フイルムは富士ゼロックスの株を75%まで買いまして子会社化した。今回は米ゼロックスの身売りという事態に発展した。その結果、富士フイルムHDは、米ゼロックスと富士ゼロックスの経営統合し、事務機事業を世界展開することになった。ペーパーレス化が進み夕日を拝むような複写機市場で、どういった戦略があるのだろうか。これまで、知的財産を押さえる米ゼロックスが出資比率以上に富士ゼロックスを影響下に置いていた。今回の株式取得で、完全に富士フイルムHDが主導することになる。これまでは富士ゼロックスが日本を含むアジア・太平洋地域、米ゼロックスが欧米を含むそれ以外の地域と商圏を分けていた。今後、この制約がなくなる。新生ゼロックスは売り上げ規模で、キヤノンやリコーなどを抜いてトップに躍り出る。ただし、今回の買収は富士フイルムHDに大きなリスクをもたらす。なぜなら、ゼロックスの2016年度の売り上げを単純合算すると3.3兆円に達する。そのうちコピー機や複合機など印刷機の販売が3分の2を占める。売り上げのほとんどが、これから需要減リスクに直面する市場だからだ。これまで、富士フイルムHDは医薬などに大胆に業態転換した。一昨年は、M&Aでの東芝メディコシステム(現、キヤノンメディコシステムズ)の買収に失敗した。今回のゼロックスの買収により、伸びが期待できない事務機の比率が大きくなってしまった。78歳の古森氏は「ゼロックスの買収でまたちょっと任期が伸びそうだ」という。かつてのファナックのように、老害が蔓延らなければよいが・・・・・。ところで、これに伴う、営業体制の再編や生産拠点の統廃合を行うことに伴って、1万人の人員削減を行うことが発表された。これは、富士ゼロックス従業員の5人に1人が辞める勘定になる。従業員の方々には、ご愁傷様と言いたい。

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