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2018年5月 9日 (水)

ゼロックスの臨時株主総会で委任状争奪戦

081 今朝のニュースで、富士フイルムによるゼロックスの買収をめぐる一連報道の続きがあった。買収に反対する大株主らが、ゼロックス株主にゼロックス株1株当たり40ドル以上を富士フイルムが提示すれば買収提案を了承する書簡を出している。価格を吊り上げて、富士フイルムから有利な条件を引きだそうと揺さぶりをかけている。結局、大株主といえる連中も、ゼロックスの再建を真剣に考えているわけではなく儲けるための駆け引きのようだ。米ゼロックスの株価チャートを見れば、リーマンショク後に株価が回復して2015年に1株「55ドル」の高値を付けた後右肩下がりだ。2015年後半から「40ドル前後」で低迷して、2017年には「30ドル弱」まで下落。買収報道で「34ドル」まで反発したが、買収白紙報道で「28ドル」まで下落。企業業績を見れば、毎年のように自己資本比率の低下と、売上の減少が続く。リストラして一時的に、利益改善が見られても長期的には会社自体の存続も危うそうだ。書簡で、大株主らは評価が40ドル以上というが、米ニューヨーク株式市場でのゼロックス株価の1.4倍だ。1株40ドルは富士フイルムの提案に対して43%のプレミアムで、ゼロックスの価値は100億ドル超となる。到底、富士フイルムが合意するとは思えない。思い出せば、15~16年前くらいに富士フイルムが富士ゼロックスの25%の株を追加購入した金額は3000億円だ。だから、当時9000億だったものが、6710億円に価値が下がっている。株主に25億ドルの配当というから、1株当たり約10ドルだ。残りのお金で50.1%取得額すれば、株価は1株28ドル程度となる。40ドルで買い取れということは、株主にあと12ドル余計に払えば、配当を含めれば52ドルにもなる。これであれば、リーマンショク後にどこでゼロックス株を買おうとも、株主は損をしていないことになる。大株主は、その他の買い手候補が待ち構えると主張するが、そんな高値で買う投資家がいるとは思えない。いずれにせよ、大株主と妥協点を見いだせなければゼロックスの臨時株主総会で委任状争奪戦に発展する。愚生が米ゼロックス株主であれば、富士フイルムの買収に賛成票を入れる。配当10ドル付くプレミアムが白紙で、現在の株価は28ドルだ。富士フィルムの買収金額なら、2015年後半以降に株を購入したなら大損にはならない。論評には、富士フイルムは今後、難しい判断を迫られそうだというが、他に企業再生の手立てがあるのだろうか。愚生の目には、富士フイルムが溝に金を捨てるような買収だと思う。本来、経営が立ち行かなくなったゼロックスの経営陣が富士フイルムに頼み込んだ経営統合だったはずだ。当初、愚生は富士フイルムの虫が良い買収だと思ったが、富士ゼロックスの株式評価額から考えれば、当時より三割近くも安い。今後も企業価値が下がり続けるような株を誰が買うのだろうか。

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