ポジショントークになってしまった感がする。
半導体市場は昨年に続き2018年も拡大し、過去最高となる見通しだ。ただし、需要が伸びるのは半導体メモリーではない。ネットワーク化で、新ビジネスが活況な車や産業機器に使う半導体だ。半導体は主役を変えて、今後も成長する見通しだ。そのため、半導体メモリーの基板となるシリコンウエハーは、需給が逼迫する。世界のシェアを日本勢が独占するシリコンウエハーを生産する越化学工業やSUMUCOなどはフル操業を続けても、需要の伸びに追いつかないという。世界の半導体市場は、もちろんデータ量拡大にあわせたデータセンター向けも拡大する。ただし、半導体メモリーに関しては伸び率が減速する。愚生が若い頃は、半導体メモリーの需要は統計的にオリンピック年や米国大統領選に合わせて盛り上がるといわれた。そのため、根拠もなく天に運を任せた乱暴な投資をしていた。そのおかげで、予想が外れて設備投資過多となり、大赤字になることもあった。そのせいで、愚生には今でもD-RAM半導体(メモリー)への投資は博打と同じだという認識だ。日本の電機各社も、政府援助を受けた韓国や中国の会社との競争を避けて、東芝を除いて撤退した。そして、論理回路関連の損益の良い部門だけを残した。結局、機器の省電力化につながるパワー半導体。IOTに不可欠な温度、音声、圧力などの情報をデジタル信号に変える半導体。センサーなどのアナログ半導体などは、用途拡大で着実に出荷数量を伸ばす。いずれも、これからの自動運転や産業機器に欠かせないからだ。こういう半導体は、汎用ではなく顧客の要望に沿ってカスタマイズされた少量多品種品のため、価格が比較的安定だ。しかし、半導体市場全体を見れば、3割を占める半導体メモリーが低調なために伸びは緩やかなものになると予想される。特に半導体メモリーの今後は、中国企業の動向が焦点だ。中国国有企業の大手、長江ストレージが本格稼働すれば供給過多となり、市況が低迷するリスクがあるといわれる。こういう状況を考えれば、半導体と一口で言っても千差万別だ。最近では、iphoneの生産が落ちたためカメラの受光素子を生産しているソニーの損益が悪化した。しかし、そうかといって世界でソニーに代わる企業はない。何故なら、高品質なソニー製イメージセンサーを他社が容易に安く造ることは出来ないからだ。そう考えれば、半導体メモリー以外を製造する企業は収益が安定して拡大する。GPUなどで先駆するエヌビディアなども同様なのだろうか。また、ポジショントークになってしまった感がする。
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