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2018年6月28日 (木)

出光興産と昭和シェル石油の経営統合

Img_0_m ずいぶん長い間揉めていた出光興産と昭和シェル石油の経営統合が、2019年春に実現する見通しがついた。両社の合併は、2015年に基本合意していたが、約28%の出光株を持つ創業家の同意が得られていなかった。今回、創業家が賛成に転じ、遅れていた経営統合がやっと実現に向かうこととなった。その結果、石油業界の再編は最終段階を迎える。2017年に最大手のJXホールディングスと東燃ゼネラル石油が経営統合し、国内のガソリン販売シェアで50%を超えるJXTGホールディングスが発足した。出光と昭シェルの統合新会社の販売シェアは30%を超える。両社のシェアは80%を越えるため、事実上の2強体制となる。愚生の付近でも、多くのガソリンスタンドが消えて行った。今は、コンビニやマンションなどに跡地が転換されたところも多い。また、長い間ガソリンスタンドが閉鎖されたまま放置されるケースも多い。跡地転換と言っても、利便性や土地値が高くなければ成立しない。ガソリンスタンドの解体費用は、一般的な倉庫などと違い安くないからだ。両社の統合は、国内の石油の需要減少が背景にある。少子化やエコカーの普及でガソリン需要は年2~3%ずつ減り、全国の給油所は最盛期の半分以下になった。給油所での価格競争も激しい。足元の収益環境は改善しているものの、中長期では電気自動車など非ガソリン車の普及も予想される。ガソリンスタンドの経営は、大変なのだろう。車を郊外で走らせていると、給油機にカードNGと貼ってあるガソリンスタンドがある。今時、価格表示もなくクレジットカードが使えないスタンドなど論外だと思う。しかし、そのガソリンスタンドは、半世紀以上もその地で営業をして生き残っている。家族経営で、新規投資を控えて、固定費を圧縮で乗り切ろうと言う経営方針だ。ガソリンスタンドの全盛期には、綺麗な看板娘が小川ローザのように誘導していたのだろう。今は、老婆の姿でカウンターに座っている。遠目でみても痛々しい。そういう過去を振り返れば、愚生も学生時代の青臭い匂いに浸ってしまう。

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