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2018年7月26日 (木)

ニコンとキヤノンがフルサイズミラーレスに参入

Pb12 とうとう、ニコンとキヤノンがデジタル一眼レフに搭載している高級センサーをミラーレスカメラに採用する。二コンやキヤノンは、両社が強い一眼レフとの需要の食い合いを恐れて高性能センサーの転用に消極的だった。しかし、ソニーがミラーレスカメラでプロ向け市場でも存在感を高めていることが参入理由だろう。一眼レフを知らない人には、わかりづらいかもしれないが、アナログの36ミリフィルムと同等の画像センサーを「フルサイズ」と呼ぶ。その縦36ミリメートル横24ミリ程度の「フルサイズ」センサーは、これまでキヤノン、ニコンはデジタル一眼レフに用いてプロカメラマンや上級アマチュアの市場を押さえてきた。その両社が得意な一眼レフの牙城に、ソニーが風穴が開き始めたからだ。カメラ映像機器工業会によると、2500万台近い2017年のデジカメの世界出荷のうち、一眼レフが750万台なのに対してミラーレスは400万台。一眼レフは前年比1割減だがミラーレスは3割も増えた。ニコンやキヤノンは、今頃やっと気づいたのかと言いたい。旧来の一眼レフは、フィルムもファインダーもアナログだった。そして、一眼レフ・デジタルカメラは、「ファインダーはプリズムを使ったアナログ」、「撮影はデジタル」というアンバランスなものだ。カメラの撮影素子に被写体が映っているのだから、ファインダーにそれを表示すれば光学系ミラー(レフ)など不要だ。さらに、機械的なミラーの応答速度が連写のネックになることもない。これまで、ニコンとキヤノンは、両社が独占する一眼レフ市場を守るために、ミラーレスを一段下の機種として位置図付けてきた。その間、ソニーは次々とミラーレス「フルサイズ」の高機能カメラを販売した。すべてをデジタル化して、時流にあっていたため、軽くて高機能なミラーレスカメラはアマチアだけでなくプロの間でも普及した。振り返れば、ソニーは2013年11月15日に世界初のフルサイズミラーレス機一眼カメラ『α7』シリーズを発売した。愚生も、今まで持っていたAPS-Cサイズのデジタル・ミラーレスカメラを売却してα7を予約注文した。一眼レフに慣れ親しんでいたため「フルサイズ」であれば、焦点距離の感覚が容易につかめるからだ。その後、初代のα7も売却して、現在は「α7S II」を使用している。単焦点の35ミリZEISSレンズを装着して旅行に持ち歩くと、軽くてフラッシュも要らないので重宝している。ビジネスは成功するほど過去にとらわれ新技術に踏み切りにくい。しかし、フィルムカメラからデジタルへの移行時にも、キヤノンは出遅れた。追い詰められたキヤノンとニコンは、高性能センサー「フルサイズ」を搭載した高級機を年内にも発売するという。ミラーレスカメラは、撮影対象を映す反射鏡がないため、小型軽量化が容易だ。そのため、急速に支持を獲得し、縮小するデジタルカメラ市場で唯一伸びが期待できる分野だからだ。2017年のレンズ交換式カメラ市場では一眼レフが10.1%減少だった一方、ミラーレスは29.2%増と大きく伸ばした。昨今は、スマートフォンのカメラ機能の性能が格段に上がり、コンパクトデジタルカメラ市場は縮小している。カメラ各社はこれを打開するため、持ちやすくスマホではできない高画質な画像撮影が可能なミラーレスを相次ぎ発売する流れとなった。

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