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2018年7月12日 (木)

ビル・ゲイツの助言を得て「発見」したヤフー

2  孫正義氏といえば、投資家として、世界的に一目置かれる存在だ。その孫氏は、ソフトバンクが出版する新雑誌の初回を飾るインタビューのために米シアトル郊外までビル・ゲイツに会いに行った。その折に、ビル・ゲイツは日本から訪れた孫正義に、「君は『PC WEEK』を知っているのか?毎号読んだ方がいいよ。この業界で何が起きているか分かるから。」と言ったそうだ。今、ソフトバンクと言えば、スマホキャリア、投資会社、そしてソフトバンクホークスで知られプロ野球球団だ。昔は、ソフトバンクがコンピューター・ソフトの卸売りや出版をしていたことを知らない人も多いだろう。愚生が初めて、孫正義氏の名前を聞いたのは、昭和55年くらいだったと思う。田舎に帰った折に、高校時代の友人からその名前を聞いた。今、ウキペディアで、孫氏の生い立ちからの年表と照らし合わせれば時間のズレがある。しかし、愚生の友人が孫氏の会社に勤務していたのは、昭和55年以前なのは確かだ。何故なら、愚生がその年、結婚する前に聞いた名前だったからだ。記憶の真偽はともかく、友人は「社長(孫氏)は自分より歳は若いが、迫力がすごい」と言っていたことだ。その孫氏は、1994年に株式を店頭公開し、まとまったカネを手にすると、ビル・ゲイツが薦めた雑誌発行元の米ジフ・デービスを買収した。ジフ・デービスの記者陣に孫氏が、どこか1社だけオススメのベンチャーを教えてくれと問うたところ、返ってきた答えが「それならヤフーという面白い会社がある」だった。その後、1995年11月、米シリコンバレーに飛んだ孫氏はヤフーを創業したジェリー・ヤンとデビッド・ファイロに会った。スタンフォード大学の大学院生だった2人が、ウェブサイトのリンクを集めて作った「ジェリーとデビッドのワールド・ワイド・ウェブ・ガイド」を見た。このヤフーの素晴らしいアイデアを見て、すかさず出資と日本進出を持ちかけたという。その結果、ヤンとファイロは、孫をパートナーとして選んだ。そして、ヤフー・ジャパンを発足させた。孫氏の企業投資は、それまでほとんど失敗だった。しかし、ビル・ゲイツの助言を得て「発見」したヤフー1社によって、これまでの数々の失敗を帳消しにした。孫氏は、ヤフーに100億円余りを出資するが、これがピーク時に日本円換算で13兆円にまでなった。そのヤフー・ジャパンの安定した収益は、ブロードバンドや携帯電話への参入などを支えた。ところで、孫氏がジフ・デービス買収を仕掛けた際に日本興業銀行(みずほ銀行)の担当者だったのが、楽天を起業した三木谷浩史という銀行員だった。つくづく、つながっていると感心する。愚生ごときでは、いくら運を呼び込んでも、それをつかみ取る度量がないと痛感させられる。ところで、親方日の丸の総務省が、テレビ番組を放送と同時にインターネットでも流すNHKの常時同時配信を容認する方針を固めた。インターネットの世の中で、受信料を強制的に徴収するなどと馬鹿なことを言う。NHKを存続したいなら、一度解体して、必用な部門だけを税金を使って存続させることだ。文科省の呆れた役人同様に、適者生存という意味を知らない総務省の役人にも困ったものだ。神輿は軽ければ良いというが、野田聖子では、あまりにも軽過ぎはしないか。インターネットの世界では、ネットフリックスやアマゾンプライムが既に存在する。NHKがどんな有望コンテンツを制作するのかは知れないが、日本地域だけで強制的に見もしない利用料金を徴収するなど、安倍政権の脆弱な頭脳を垣間見た気がする。

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