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2018年8月29日 (水)

企業経営と同様で、資産の透明化が最も重要

85   不動産の売却について、面白い記事があった。それは、不動産買い取り業者に売る方法と、不動産仲介業者を通して買い主に売る方法のメリットとデメリットについてだ。裕福な家庭でなく、田舎から上京したものなら、だれでも経験することだ。愚生も当に同じ道を歩んだ。住まいというものは、「ヤドカリ」と同じだ。初めから大きな家など買えるはずはない。そうであれば、身の丈にあった住まいに、ステップアップして住み替えるしかない。身の丈とは、その時々の収入や家族構成だろう。記事は住み替えるために、買い取り業者と仲介業者を利用する違いについて述べていた。買い取り業者のメリットは、時間をお金で買う。仲介業者を利用した場合、いくらで売れるかはわからない。一方、買い取り業者を利用した場合は、不動産の買い手は不動産会社だ。価格交渉が終われば、お金を受け取った後に、物件を引き渡すだけだ。ただし、地域や物件によっては異なるが、だいたい相場より1~3割程安くなる。仲介業者を利用した場合のように、いつ・いくらで売れるかわからないという事はない。また、不動産の査定価格は売却価格ではない。購入希望者が現れたとしても、最後に価格交渉をされるからだ。愚生は、この記事に書いてあることは概ね合っていると思う。ただ、数十年前のように中古戸建を仲介業者経由で売却することは減ったようだ。なぜなら、購入後に自分でリホームすればかなり高額な出費になる。愚生の近隣では、土地値が高いこともあって、ほとんどの物件が新築に建て替えられてからの販売になる。ハウスメーカーと違い、パワービルダーと呼ばれる建売業者は、新築一戸建て(総二階で40坪相当)を、600万円~800万円で建てる。なぜなら、個人がハウスメーカーに建てさせれば、ハウスメーカーに4割、工務店に2割も利益を積み上げられる。その結果、800万円の建築費が2000万円に跳ね上がるからだ。そう考えれば、中古戸建住宅は、仲介業者経由であっても不動産業者が買い取ることがほとんどのようだ。土地価格が相場なら、彼らは十分な利益を建築費から得られる。つまり、更地扱いだから、よほどの高級住宅でもない限り、上物の中古住宅価値は、▲100万円だ。こう考えると、不動産の価値は思い込みから変動幅が大きい。一番大きなことは、買い手が付かなければ、その不動産価値はゼロだ。例を挙げるなら、田舎で人口減少地域、道路が私道、上下水が完備していない、隣接道路が幅員4メートル以下など、買い手が付かない条件は他にも多数ある。また、売り主の頭に、自分が購入した金額や家の建築費がある場合。バブル期の高値が頭にある場合も売却の妨げになる。いずれにしても、いざ売りに出せば、買い手がつかない事により、現実の評価とのギャップを思い知らされる。資産形成を健全にするためには、そういう妄想価格を排除しなければならない。これは、企業経営と同様で、資産の透明化が最も重要だ。それを実現するには、自宅以外は不動産を持たないことだ。自宅は売却すれば住む所がなくなる。だから、初めから資産として算入しない。売れない物は、資産ではない。こういう考え方で、自分の資産を見直せば、資産がゼロだったり、マイナスだったりする人が続出する。そして、インフレ前提で、賃貸アパート建設やシェアハウスの購入など絶対にしないだろう。愚生に言わせれば、賃貸アパート建設業者の営業など、詐欺師と同じだ。経済指標をインフレ前提で予測して、建築主から4割以上、子会社の工務店が建てるなら6割以上もむしり取るからだ。いずれにしろ、デフレ下では資産といえるものは、金融資産で持つべきだ。愚生の周りにも、それが分からない人が多い。貧乏なのに、それを直視しようとはしない。自分が裕福なのか、貧しいのかを見極めるには、家庭のキッシュフローを見ればわかりそうなものなのにと同情する。

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