LRTは老人でも外出可能なように車社会からの脱皮
日経新聞は、天災への備えが一段と求められるなか、まちの集約計画を掲げる主要な自治体の約9割で、浸水リスクの高い地区にも居住を誘導していると報じた。そして、集約計画を再点検する必要があると警鐘を鳴らす。しかし、愚生はコンパクトシティと浸水リスクは別次元の話だと理解する。そう思いながら、この記事を読んだ。愚生の生まれ育った田舎は、LTRによるコンパクトシティの実現では、全国に先駆けて実現している。それに習って、全国でコンパクトシティ形成をめざす「立地適正化計画」の策定が進んでいる。実際に、120以上の市町が居住を誘導する区域を設定している。都市密度を高めれば、1人あたりの行政費用を抑えることができるからだ。一方、各自治体は洪水時の浸水予測をハザードマップなどで公表している。愚生の住む東京郊外でも、都県境の境川が氾濫すれば2階まで浸水する恐れがあるとされる。東京都河川局には、幾度となく対策を講じるように頼んでいるが、一向に進んでいない。どうも、江東区や荒川区、江戸川区など、もっと深刻な地域が優先されているようだ。小池都知事の気紛れで、豊洲移転の遅延で溝に捨てられた金が惜しまれる。日経の調査では、全体の89%となる48市で1メートル以上の浸水想定区域の一部が居住誘導区域となっていたという。しかし、記者の批判は解るが、既に市街地が形成されていると場合はどうしようもない。集積地は、過去の歴史の経緯で出来上がっている。東京集中しすぎだと叫んでみたところで、地方に拡散することはない。そうでなければ、地価が安い鳥取・島根県の人口が更に減少する説明がつかない。東京M市のように、市役所が河川のそばだから、浸水想定区域をすべて避けるとまちづくりが成り立たない事情もある。淀川に面する大阪府枚方市も85%程度で浸水想定区域が、居住を誘導する区域に当たる。実際に、策定しようと思えば、浸水想定区域を除くのは極めて困難だ。日経記者の批判は最もだが、それには軽重を付けなければ議論はできない。そもそも、街並みは水が豊かな河川沿いに発達してきた。古代の四大文明もそうだ。何度となく洪水に遭遇しても、同じ場所に人々は住み着いた。コンパクトシティとは、老人が増えても不便にならないように人口を拡散させずに街作りをすることだ。宇都宮市で建設中のLRTなども、老人でも気軽に外出できるように、車社会からの脱皮を図るためだ。そう考えれば、私有地で私権が複雑な居住地区を変えるより、河川の改修の方が遥かに簡単にできる。記事を書くなら、もう少し経済効果を含めて、熟考してからにして頂きたい。
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