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2018年9月29日 (土)

アマゾンは愚生が理解する域を超えている

B13 一昨日、アマゾン・ドット・コム関連のニュースがBSジャパンで流れていた。アマゾンが、ニューヨーク中心部にネット通販で高評価の商品を取り扱う新業態の実店舗をオープンした。これは、書籍専門の「アマゾン・ブックス」に続く店舗展開となる。その他に、アマゾンはレジ無しコンビニの計画も別途ある。どうも実店舗でも攻勢を強めつつあるようだ。この高評価商品の店舗は、「アマゾン・4スター」と呼ぶ。ネット通販サイト上で5つ星中4つ星以上の評価を獲得した商品を約2000点取り扱う。通販サイト上で集めたデータを店舗のディスプレーに反映させる仕組みだ。一方、レジ無しコンビニ「アマゾン・ゴー」は、現在の4店舗から最大3000店に急拡大する計画だ。客と商品の動きを店内に設置したカメラやセンサー、マイクで読み取り、決済は事前に登録したアプリで済ませる。レジでの煩わしい支払いをなくす技術は、昼休み時間などのレジ待ちの無駄時間を軽減する狙いだ。アマゾンが放つ「アマゾン・エフェクト(効果)」が、インターネットの中だけにとどまらなくなってきたようだ。近い将来に「アマゾン銀行」などが出現すれば、金融業界を揺るがすだろう。金融に限れば、最近のアマゾンは「決済」に積極投資している。決済システムの使い勝手がネット通販と密接に関連しているからだろう。決済サービス「Amazon Pay(アマゾンペイ)」は、顧客向けのデジタルウォレットと、オンラインとオフラインの小売業者向けの決済網の双方を備えている。アマゾン・エフェクトで愚生が感心するのは、無人コンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」だ。「Just Walk Out(歩き去るだけ)」と名付けられたこの技術は、コンピュータービジョン、センサーフュージョン、最先端の機械学習を駆使することで、スムーズな決済を実現している。これは、アマゾンが特許を持つ技術が活用されているという。「Just Walk Out」は、入店し、店内で商品の会計を済ませることなく店から出ることができる。また、「アマゾン・キャッシュ」は、米国で銀行口座を持たない層(3350万世帯)に、アマゾンのネット通販を利用できるサービスだ。これは、紙に印刷するかオンライン画面でバーコードを示すことで、手数料なしで提携店舗から現金をチャージする。アマゾン・キャッシュは、銀行口座を持たない層を取り込もうとするアマゾンの戦略だ。銀行口座や電話番号がなくても、ネットとプリンターが使えればアカウントを開設できる。更に、アマゾン・キャッシュの機能を活用し、銀行口座を持たない層に加えて次世代の消費者も取り込もうとしている。それは、子ども向け決済サービス「アマゾン・アローワンス」。親の同意があれば、子どもはアマゾンで自分のアカウントを作成し、アマゾン・アローワンスを使って買い物ができる。親は子どものアカウントに定期的に資金を振り分け、子供の買い物に目を光らせるコントロール機能を追加できるという。こういう、アマゾンの事業戦略を見ていると、ネットワーク社会のインフラ変革によって、無尽蔵にサービスが生み出される。当に、5Gに移行するIOTの新たな流れだろう。単に物理的なネットワークの結合ではない。それぞれのサービスが、有機体のように人間工学に従って密接に結びつく。アマゾンの事業戦略は、愚生の頭で理解する域を遥かに超えている。そう考えると、今の株価が決して高いとは言えない気がする。これからも、時間が経つにつれ右肩上がりに伸びる気がする。しかし、一株2000ドルともなると、少し躊躇したくなるのが正直なところだ。

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