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2018年10月11日 (木)

今回の株急落は想定内なのだろうか

P8096903 10日の米国株は急落した。今日の日本株も大きく下げるだろう。米国では、コンピューター関連株や工業株が売られ、S$&P500種株価指数は2月以来の大幅下落となった。幅広い銘柄が売られS&P500種は3カ月ぶり、前日比▼3.3%下げて2785.68の安値を付け、ダウ工業株30種平均も、831.83ドル(▼3.2%)余り下げた。ナスダック総合指数は▼4.1%と7年ぶりの大幅安。一方。米10年債利回りは0.01%低下し3.16%。ただ、株価下落の規模は衝撃的だが、ウォール街のトレーダーによると、市場にパニックはほとんど見られないという。そして、売り注文の大部分はパッシブ運用ファンドによるプログラム売買デスク経由だったとの声だ。要するに、株価が調整して当然。現在の水準を考えれば、やや遅きに失したと考える人が多いからだという。ただ、トランプ米大統領は10日、この株価の下落に「連邦準備制度が常軌を逸した」と述べ、米金融当局は金融を引き締め過ぎていると、改めて批判した。米中貿易戦争の折、以前持っていた中国の電子商取引会社、アリババ・グループ・ホールディングの株価が気になった。終値は、138.39-8.6(▼5.82%)安。ドイツ銀行のアナリストはアリババの目標株価を189ドルと従来の196ドルから引き下げた。原因は7-9月期の総取引額が前期に及ばなかった可能性を指摘。そろそろ、成長に陰りが見えてきたことが背景にあるのだろうか。アナリストの間でも、アリババの目標株価引き下げの動きが続く。そう言えば、香港市場に上場するテンセント株も大きく株価を下げている。大言壮語の習近平も米国に睨まれると、蛇に見込まれた蛙だ。ところで、10月と言えば世界的に株価が下落する傾向がある。過去120年間の米国市場の株価データをもとに、「10月危機説」が有力だ。何れにしても9~10月は株価が低迷する時期だというアノマリーは今でも健在だ。日本株も例外ではなく、9月に株を買うなという株式専門家までいる。因みにこの要因は、米国の投資信託は9月決算が多く、税金対策のために損益通算をするために売却する。ヘッジファンドの決算は12月末のため、解約を行う場合45日以前に申請しなくてはならない。実際の解約申し込みは、90日前から行われる事が多いため、ヘッジファンドは解約に備え早目に現金化を10月に行うからだ。こう考えると、今回の株急落は想定内なのだろうか。それが分かれば苦労はしない。神のみぞ知る。古い記憶を辿れば、ブラックマンデーは、史上最大規模の世界的株価大暴落が1987年10月19日にニューヨーク証券取引所で起こった。

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