« 政府調達からの中国製機器の排除 | トップページ | 販売した者には、製品に対する販売者責任 »

2018年12月14日 (金)

Jリーグ昇格要件で競技場の基準が緩和

1497604621_photo 今回、Jリーグ昇格要件で、競技場についての基準が緩和された。スタジアム整備において一定の条件下で猶予期間が認められることになった。J1クラブライセンスのスタジアム要件を満たしていないクラブでも、新たに設けられた条件をクリアすれば、2020年にもJ1昇格が可能となる。緩和基準の主なものは、着工しており3年以内に完成可能であれば、上位ライセンス取得可能というものだ。今回の改定に至った背景の一つには「競技の公平性」だという。今季のJ2リーグでFC町田ゼルビアはシーズン4位で順位要件を満たした。しかし、J1ライセンスを取得していないため、昇格への機会が与えられなかった。同様のケースでは、2014年のJ25位だったギラヴァンツ北九州、2017年にもJ3で優勝したブラウブリッツ秋田がJ2に昇格できなかった。そのため、サッカー専用の競技場など作らずに、昇格目的で屋根のない陸上競技場を改修する自治体がほとんどだ。当り前だろう。自治体が管理する陸上競技場であれば、住民税を使っての改修だ。いい加減なサッカー協会のクラブライセンス取得のために、市民の血税を使うわけにはいかない。2010年の事件だが、日本サッカー協会は、周知期間も置かずにJのサッカー競技場の基準を変え、町田ゼルビアに施設が不備だからと昇格を認めなかった。企業経営の経験がないサッカー協会役員には、自治体もしくは運営母体が議会や株主総会を経て予算化して執行することが簡単にできると思っていたらしい。そして、2011年には、町田市が55億円もの市民税を使い競技場を整備していたが、東日本大震災の復興作業が大きく起因して改修が間に合わなくなった。当時のチェアマンは「昇格初年度のホーム開幕戦をホームで、できないのは初めて。 憤りを感じているし、何らかのことを考えます」と厳正な処分を科すと発言した。馬鹿な日本サッカー協会チェアマンの発言で、町田市は、さらに2億円もかけて臨時施設を造らされた。10試合しか行われないため、一試合に2000万円もの無駄な運営経費だ。その後、競技場を整備した途端に下部リーグに降格し、J2のために一度も使用されない無用の施設となってしまった。こういう馬鹿がいる組織は、日本サッカー協会くらいだろう。脳みそが伴わないくせに、箱モノだけを欲しがる連中には閉口させられる。愚生も町田陸上競技場を見る機会があった。個々に分離された席が1万席もあり立派な設備が整っている。ただ、観客収容人数が1万人ということが、J1昇格の足かせだ。一方、栃木グリーンスタジアムは、宇都宮市の郊外にあるアクセスが不便なサッカー場だ。これは、J1基準を満たすというが、観客席には10人くらいは座れる長椅子が並べられているだけだ。そして、ゴール裏が立見席とかで合計15千人を収容だという。笑わせるなと言いたい。いったい、何がJ1基準なのだ。これが基準なら、芝生にしてすべて立見席でもよいはずだ。

町田ゼルビアの集客数は以下。

年度 試合数  総合来場   平均

2016年 21     107,591      5,123

2017年 21       85,177 4,056

2018年 21 103,215 4,915

2017年入場料収入 94百万円

琉球などもっと酷い。

2017年琉球年間入場者数は、僅か40,132

2017年琉球入場料収入も500万円
琉球の入場料単価は124円にしかならない。無料券を、大量にばらまいているのだろう。欧州リーグでは、5000人ぐらいのスタジアムもある。J基準は厳し過ぎる。真面目な新興クラブはバカを見る。町田市はもう50億円もかけてスタジアムの改修を始めた。今回、町田ゼルビアはJ1の道を断たれたが、柏レイソルなど基準を満たさないのにJ1に留まっていた。柏レイソルがJ2に落たため、急に緩和したのではないかと穿った見方もしたくなる。基準を満たさない柏や大宮だけを特別待遇とはおかしい。柏と大宮のJ1ライセンスは取り消すべきだ。法律でも何でもない身内ルールを盾にして、日本サッカー協会は自治体を恫喝して公金で整備を要求する。いい加減にしろと言いたい。青森には、もっと酷い仕打ちをした。J1規格で一度了承したのに、工事発注間際に屋根規定が変わったからJ3規格しか下りないと言い出す。青森は、県民の理解が得られないと、やむなく工事をそのまま発注した。少子高齢化でどこも金はない。自治体の負担をもっと軽減すべきだ。彼らは自分たちの懐が痛まないからと、平気で無茶な基準を自治体に押し付ける。長野なども、スタジアム基準がクリアできなかったときは強かった。しかし、スタジアムが出来たらチームが弱体化して、専用スタジアムが宝の持ち腐れとなった。そもそも、地方は過疎化で15千人もJリーグの試合を見に来ることはない。その地域にあった身の丈のスタジアム基準でなければ意味がない。例えば、人口50万人以下の都市ならば1万人の収容。30万人なら7千人とか。FCゼルビアは、1977年に少年サッカーチームから始まった東京・町田発のクラブだ。全国大会での小学生の活躍を受けてジュニアユース(U15)、ユース(U18)を結成後、1989年にトップチームが結成された。Jリーグクラブの中でも珍しい、大企業ではなく地域の市民が作り上げたサッカークラブだ。日本サッカー協会は、こういう本来の地域密着型のチームに難癖をつける。一方、日立やNTTをバックにした柏や大宮には基準未達でJ1ライセンスを与える。無能でいい加減な村社会の日本サッカー協会では困る。セルジオ越後など、もっとサッカーそのものに精通している人材が求められる。箱(スタジアム)などは、どうでもよい話だろう。

|

« 政府調達からの中国製機器の排除 | トップページ | 販売した者には、製品に対する販売者責任 »

スポーツ」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Jリーグ昇格要件で競技場の基準が緩和:

« 政府調達からの中国製機器の排除 | トップページ | 販売した者には、製品に対する販売者責任 »