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2019年2月13日 (水)

FACOM128B が未来技術遺産に登録

20181221_01_index_pic_4 富士通ジャーナルに、世界最古級のコンピューターが、今も富士通沼津工場内で動くと言う記事があった。それは、1959年製のリレー式計算機FACOM128Bだ。そして、今もカスタマ・エンジニア(CE)により保守稼働を実現している。この記事のH氏は入社してカスタマ・エンジニア(CE)に配属された。H氏は「私が入社した1978年には、富士通がMシリーズというメインフレームの計算機(大型コンピュータ)を造り、IBMがSystem/370シリーズという計算機を出し始めていました。その頃からソフトウェアを開発するSE(システム・エンジニア)と、ハードウェアをインストールした後も定期的なメンテナンスを行い、動かなくなった時に直すCE(カスタマ・エンジニア)という二種類のエンジニアが必要とされるようになり、SEとCEがペアで活動していた。」という。こう聞くと古い話のようだが、F社では愚生より入社も歳も後輩になる。当時を思い出せば、愚生の部門はメインフレームに接続するIO機器の開発だった。富士通には、1973年に発表した仮想記憶方式を採用したFACOM230 "8"シリーズという独自コンピューターがあった。"8"シリーズは、従来の"5"シリーズのソフトウェア互換を実現していた。記憶は定かではないが、IOは60インターフェイスと呼んでいたような気がする。その"8"シリーズを捨てて、IBM互換のMシリーズを開発したのだから、失敗すれば富士通は倒産の危機だった。最上位機種にあたるM180は、IBM互換機のためIOとの接続はIBMチャネルインターフェイスだった。富士通・日立連合のMシリーズは、そういう経緯もあってF/Hインターフェイスと呼んだ。中身は、IBMチャネルインターフスを踏襲した富士通・日立による拡張仕様だ。思い出せば、大学入試センターシステムを受注した富士通は、入試本番前の予備テストでトラブルが続出した。新入社員の愚生までもが狩りだされて、調査に当たった。その時、第五CEという部署が保守を担当していた。障害内容から見て、システム関係の開発にまつわるソフトウェア問題で、ハード絡みのエラーではなかった。しかし、担当CE部門は肉弾戦とまでは言わないが、数人でチームを組んで24時間体制の徹夜漬けで対応していた。愚生の先輩も、日曜日に結婚式の式服を着たまま調査していた。調査の合間に、結婚式に出席すると言う。今なら笑ってしまいそうだが、当時は現実にあった話しだ。CEの班長は、問題があれば今徹夜明けで帰った〇〇の家に電話して、すぐに呼び出せと言う。それは酷な話だと思いながらも、電話すると快くすぐに出社するという。電話越しに、赤ん坊の泣き声が聞こえる。愚生は、CE部門に配属されなくてよかったと胸をなで下ろした。また、愚生が若い頃住んだマンションの近くに、かみさんの友人がいた。その亭主は、夕方からいつも出勤すると言っていた。愚生とかみさんは、旦那は夜警の仕事でもしているのかと話していた。それとなく、かみさんが聞いたところ、愚生と同じ富士通のSEだと言う。カスタマ・エンジニア(CE)も大変だが、それとペアを組むSE(システム・エンジニア)も過酷な仕事だった。コンピューターというものは、生き物と同じだ。技術革新を繰り返して生き抜いてくる。しかし、その一方で、たとえ生産・販売を終了した装置についても、客から継続利用の希望があれば、可能な限り安定稼働を保証しなければならない。富士通沼津工場内の池田記念室には、今もFACOM128Bが設置されている。昨年の8月には、FACOM128B は2018年度の"未来技術遺産"に登録された。これは、次世代に継承していく上で重要な意義を持つ資料等の保存をはかることを目的とした国立科学博物館が定める登録制度だという。今から思いしても懐かしい時代だった。沼津工場の食堂から見る駿河湾は、絵に書いたように美しい。工場内の茶畑もきれいに整備されている。そして、沼津工場の芝生に寝そべりながら、振り返れば雄大な富士山が正面に見える。沼津工場に行く機会は、障害やソフトウェア部門との技術打ち合わせが多かった。ゆっくり風景を見ていたのは、沼津工場に休日出張した日曜日だったような気がする。過去を思い出せば美しいが、当時は必死だった。

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