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2019年3月27日 (水)

先人の屍を踏み越えての戦いだった

000pn12 先月、富士通は希望退職費用として461億円を20193月期に計上すると発表した。国内の間接部門に所属する2850人の希望退職だ。肩たたきで応募者する退職金費用だろう。愚生の想像だが、若い人は職場転換が可能だ。しかし、老人は無理だ。本人も受け入れ先も困難だ。社内に活躍の場がない社員は社外への転進を支援するというが、対象は間接部門や支援部門に所属する45歳以上の正社員と定年後再雇用社員とある。一番のターゲットは、役職定年を迎えて「スタッフ」として残っている旧管理職だろう。5000人というが、応募したのはこのクラスと定年を控えた年配の社員だ。一人当たりで逆算すれば1617万円だ。50歳以上ばかりであれば、平均で約40ヶ月前後の積み増し退職金だ。会社に居ても経費が掛かる旧管理職のスタッフ老人などは富士通には不要だろう。田中社長は、富士通も大企業病だというが当たり前だ。彼が就任1年目の2015年に掲げた「営業利益率10%」「海外売上比率50%」という経営目標を聞いたとき、馬鹿も休み休み言えと思った。こういう、いい加減なできもしない目標を持つのは大企業病に他ならない。実績は期待に程遠い結果だった。その原因は、取り組んできた事業強化策がうまく進まなかった。不採算部門や利益率の低い事業の売却は馬鹿でもできる。パソコン出身の前任者の山本社長は、馬鹿以下だったが・・・。それよりは少しマシだったが、伸長を期待した部門が育たなかった。これができないことは、何もしなかったという評価が順当だ。経費削減なら会計士の事務屋で十分だ。海外で伸ばすために田中氏を社長にしたはずだ。当初は「海外事業の拡大こそが私に期待されている」と言っていた。ところが、社長就任の4カ月後、田中社長は経営方針の転換を発表した。システム構築やソフトウエア、ITインフラ機器を手掛ける「テクノロジーソリューション」事業に経営資源を集中するという内容だ。これは当たり前のことだ。それまでの山本前社長が携帯電話やパソコンの「ユビキタスソリューション」事業、電子部品や半導体の「デバイスソリューション」事業を含む3本柱で進めてきた。そもそも、携帯やパソコンで将来が描けるとでも思ったのだろうか。前社長の馬鹿さ加減は、嘲笑に値する。しかし、今回の経営方針は思うように進まなかった。経営方針の公表からちょうど3年後の201810月、田中社長は営業利益率10%の達成を目指す時期を2022年度に先送り、併せて海外売上比率50%の目標を取り下げた。利益率が低いユビキタスやデバイスの事業を切り離し、国内のシステム構築サービスなどの利益率が高い事業に集中すれば、営業利益率が10%に向上すると思ったようだ。ところが、この分野に素人で、コンピューターを知らない田中社長には無理だった。素人は他人の芝は青く見えるが、なぜ青くなるかを知らない。グローバル展開と言っても、投資に対するリターンは期待に程遠かったことが実績だ。海外などの欧州や米国で、これまでどのくらい富士通が失敗してきたかを知っていれば容易に理解したはずだ。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるという発想では、上手くいくはずはない。富士通の商品など、容易に海外顧客へインテグレーションできるはずはない。IBMやアクセンチュア、セールスフォースドットコム、オラクルのように圧倒的な差別化技術が必要だ。そして、コンピューターは英語文化の上に成り立つ。だから、日本の顔を見せた途端に売れない。更に、英語圏でもない極東の文化など世界に通用しない。世界の流れを国内で先取りするか、せいぜい、漢字圏あたりを抑えることが精いっぱいだ。それは少しコンピューターが分かっていれば理解できる。悲しいかな田中社長には、その知識がなかったようだ。「富士通には自分が持っているものから考えてしまう大企業病がある。」と反省の弁があるが、自分の持っていない物では戦えない。愚生が開発部長をしていた頃の部の標語は「馬鹿な営業でも説明なしで売れる製品」の開発だった。昔を思い出すと何か熱くなってくる。愚生の時代も、先人の屍を踏み越えての戦いだったことを思い出す。

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