朝鮮半島で戦われた日本と明との国際戦争
『瑣尾録』は、呉希文(オ・ヒムン1539-1613)が1591年11月27日から1601年2月27日まで、9年3カ月にわたって記録した日記だ。『瑣尾録』というタイトルは「尾羽打ち枯らし、さすらう者なるかな」という『詩経』の一節だ。日本と明との戦いから、自らの生活を記した。その呉希文が1594年6月4日に書いた日記の一節がある。時は、豊臣秀吉の朝鮮征伐と呼ばれる文禄・慶長の役の時代だ。天下統一を果たした豊臣秀吉は、大明帝国の征服を目指した。そのため、配下の西国の諸大名を糾合して遠征軍を立ち上げた。秀吉は明の冊封(属国)である李氏朝鮮に服属を強要した。しかし、これを李氏朝鮮が拒んだため、遠征軍を朝鮮に差し向けた。朝鮮国王宣祖は、すぐさま首都(漢城)を放棄して、明の援軍を仰いだ。明は、戦闘が遼東半島まで及ばぬよう日本軍を阻むために出兵した。朝鮮半島を舞台に戦われたこの国際戦争は、16世紀における世界最大規模の戦争だった。この時、呉希文は苦難に見舞われた16世紀当時の両班や奴婢、その戦争の惨状などといった生活風景をリアルに記録した。その一文、「明の兵士は絶えず行き来して焼酎や蜂蜜、ひよこなどの物を探すことが多く、少しでも思い通りにならないと大きな棒でひどく殴りつけ、まちの守令まで侮辱した」1592年の朝鮮征伐(文禄・慶長の役)によって疲弊した李氏朝鮮の世相が表れている。明の軍隊が参戦して戦果を挙げはしたが、当時の李氏朝鮮の民は、明の兵士の横暴から逃れられなかった。呉希文は「騒ぎのない日はなく、その苦しみは耐え難い」と記している。この呉希文の日記は、捏造の韓国歴史教科書では、目にすることができない真実の歴史だ。とりわけ、明の義兵に対する呉希文の評価は冷静だ。彼は、朝鮮を助けた義兵という名に隠れて、官穀を無為に食いつぶす明兵を批判している。「遠くに退いて縮こまったまま、兵糧ばかりをいたずらに食いつぶす(中略)名が義兵というだけで、実は逃げ出して罪に問われた官軍が、処罰を免れようとしてこの有様というわけだ」。【歴史の真実は、豊臣秀吉は明の属国である李氏朝鮮に明への道案内を要求した。しかし、朝鮮は拒否した。そこで、朝鮮征伐のために15万人を超える秀吉大軍を朝鮮半島に派遣した日本にとっては「白村江の戦い」以来、約900年ぶりの国際戦争だった。日本軍を迎え撃ったのは朝鮮軍・明軍合わせて約25万人、両軍合わせて40万人を超える16世紀最大の国際戦争だった。日本軍は、一時は朝鮮半島のほぼ全土を制圧したが、明の参戦で戦線は膠着状態となった。戦いが4年に及ぶと、日本軍の中にも厭戦気分が蔓延し、日本と明との間で講和交渉が行なわれ休戦した。双方の講和担当者は、本国に向けて、相手が降伏したという偽りの報告をしていた。明は秀吉に対し、日本国王の称号と金印を授けるために使者を派遣した。秀吉は激怒して使者を追い返し、朝鮮への再度の出兵を決定する。秀吉は、またも14万人を超える大軍を朝鮮半島に派遣した。日本軍は、数に優る明・朝鮮の連合軍を各所で打ち破った。そのまま攻め込んでいたら、明を窮地に追い込んだ可能性は高かった。しかし、秀吉が病死したことで、対外戦争を続行する状況ではなくなった。秀吉の死を秘匿して日本軍が撤退した。歴史教科書には、「慶長の役」で日本軍は苦戦したと書かれていることは事実でない。日本軍が「慶長の役」で明軍を圧倒していたことは支那も認めている。その証拠に、秀吉による朝鮮出兵が開始されて明は10万の将兵を喪失し、百万の兵糧を浪費した。明と朝鮮に勝算はなく、ただ秀吉が死去するに至り戦争は終息した。秀吉の練った計画そのものは周到だった。「文禄の役」と「慶長の役」において、日本軍は終始、明軍を圧倒していた。日本軍が、モンゴル軍のように捕虜とした朝鮮人を兵隊として用いた。その後、日本との戦いで疲弊した明は、農民反乱指導者の李自成により減された。李自成も翌年、北方の少数民族である女真族の清に減される。】この歴史の事実を、文在寅や朴槿恵は、どう受け止めているのだろうか。歴史から教訓を学ばぬ者は、過ちを繰り返して滅びる。廬武鉉、李明博、朴槿恵、文在寅と彼らは、真実から目を背け滅びていった。今の韓国もそうだ。いったい、いつの時代に朝鮮が自立していたことがあっただろうか。朝鮮は、支那と日本の間にある緩衝地帯でしかなかった。文在寅は、廬武鉉と同様に、馬鹿は死ななければ治らないようだ。
| 固定リンク
「支那・朝鮮」カテゴリの記事
- 文在寅が殺人などの容疑告発された(2022.07.26)
- 韓国の歴史歪曲は常だ(2022.06.07)
- 世界中から韓国への投資が激減(2021.07.03)
- 「NO ジャパン」というなら(2021.04.05)
- 正しい歴史認識(2021.03.31)
「歴史」カテゴリの記事
- 迷惑千万な徴用工問題(2023.03.07)
- 原則に立ち戻って四島一括返還を(2020.10.18)
- 北方領土交渉の失敗を認めるべき(2020.02.08)
- 歴史を学ばない者は、歴史を繰り返す(2020.01.29)
- 韓国が日本克服と言ったなら会話も禁止(2019.09.23)
コメント