フランス国籍を持ったパレスチナのアラブ人
愚生が「ノブレス・オブリージュ」という言葉を知ったのは息子が高校に入学した時だった。直訳すると「高貴さは義務を強制する」を意味する。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。ただし、法的な義務ではないため、これを為さなかった事による法律上の処罰はない。そういう理由もあってか、日本でも高額所得者の脱税は止まない。イギリス貴族のドラマ「ダウントンアビー」からも、貴族と称する人たちの社会的貢献が垣間見られる。21世紀の現在も貴族が存在するイギリスでは、上流階級にはノブレス・オブリージュの考えが求められているという。第一次世界大戦では、貴族や王族の子弟に戦死者が多かった。また、第二次世界大戦では、エリザベス2世がイギリス軍に従軍した。フォークランド紛争にも、アンドルー王子などがイギリス軍に従軍している。現在でも、ウィリアム王子がチリで、ヘンリー王子がレソトの孤児院でボランティア活動に従事した。小室さんの話で、醜聞が飛び交う日本の皇室はどうなっているのだろうか。彼らは、国民の税金で暮らしていることを認識しているのだろうか。ところで、中東のパレスチナ付近を舞台としたユダヤ教(旧約聖書)の箴言には、多くの持つ者のあるべき姿が記されている。箴言は人間関係の原則を教えたもので、今私たちが読んでも参考になることは多い。そう考えると、人間関係の複雑さ、難しさは、3000年前のソロモンの時代から変わっていない。日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告を見ると、彼はフランス国籍を持ったパレスチナのアラブ人だと認識させられる。中東オマーンの販売代理店が絡んだ事件などは、不正額も大きい。そして、還流させたカネを私的に流用するなど倫理観のかけらも見えない。更に、この期に及んでも、冗舌で、時折激しく自信に満ちた物言いで無罪を繰り返し主張する。確かに、これまで築き上げた地位に加え、将来得られるはずであった富も失おうというのだから、当然かもしれない。しかし、愚生に言わせれば身から出た錆だ。これだけ、会社蓄財から私的流用で盗んだ経営者は少ないだろう。株主に申し訳ないという意識もないようだ。悪いことを重ねているうちに、善悪の感性が麻痺したとしか考えられない。今に至っても、盗人にも三分の理と反撃するあたりは、「ノブレス・オブリージュ」の欠片も見えない。体面を気にする日本人からは、カルロス・ゴーンのような悪漢は生まれない気がする。日本の警察を甘く見た罰としか言いようがない。もっと厳しく取り調べ、損失に対して日産自動車は、早期に損害賠償請求を求めるべきだ。
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