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2019年5月 4日 (土)

世界への貢献度「大学ランキング」

Japansogothumb500x8161955_1 今朝の産経新聞に、英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションが2019年のアジアの大学ランキングを発表し、中国の習近平国家主席の母校である清華大が1位に選ばれたという記事があった。中国メディアは「中国本土の大学で初めて!」と快挙をたたえるが、同大をめぐっては「思想の自由が失われた」などと批判の声が上がっているのが実情だ。このランキングは、論文の影響力や国際化の度合い、教育環境などの項目を調査し、順位を決めているという。中国国営新華社通信は清華大が躍進した背景として、「教育への多額の投資」や「教育環境」などが高く評価されたと指摘する。中国政府が、習近平の出身大学に大金を投資しているから、ランキングが上がるのは当然だろう。しかし、清華大は中国政府に非難的な意見を言った教授を「停職処分」に通告し、出国禁止措置をとっている。「思想の自由」「精神の独立」が失われた教育機関が、アジア1位とは笑い話だという批判もある。どうも、大学ランキングといっても、いろいろな切り口があるようだ。権威ある教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーションのランキングには、研究力重視の世界ランキング、教育力重視の日本版ランキング、そして社会貢献度を国連の枠組みを使って評価したランキングがあるらしい。研究重視ではアジア版という括りは、欧米がほとんど上位なので、アジア版だけを作っているようだ。そして、教育版となれば、日本国内だけのランキング。大学の社会貢献の取り組みを、国連のSDGsを使って可視化するランキングでは、多くの日本の大学がランクインした。国際社会共通の課題に、積極的に取り組む日本の大学の価値をアピールするランキングとなったようだ。この中では、当然、言論の自由もない政府の犬になり下がった清華大は入っていない。上位は、ニュージーランドやカナダ、そして英国、スウェーデンなどが多く、米国の大学は、トップ10に一校もない。総合ランキングは、1位「オークランド大学(ニュージーランド)」、2位「マックマスター大学(カナダ)」、3位「ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)」「マンチェスター大学(イギリス)」。イギリスとアメリカの大学がトップ10を独占する研究重視のTHE世界大学ランキングとは大きく異なる順位結果だ。日本からは総合ランキングに41大学が名を連ねた。東京農大のホームに、世界大学ランキング「THE University Impact Rankings 2019」に東京農大が世界総合ランキング301位(日本の大学19位)となりました。東京理科大学にも、「THE University Impact Rankings 2019」で国内私立大学3位にランクインとの宣伝があった。人の評価も様々なように、切り口を変えれば評価も変るものだ。大学の世界への貢献度という見方も、重要な指標としてのランキングだと思う。そういう意味では、清華大の評価が低いのは正しいだろう。

https://www.timeshighereducation.com/rankings/impact/2019/overall#!/page/0/length/-1/sort_by/rank/sort_order/asc/cols/undefined

http://between.shinken-ad.co.jp/univ/2019/04/ImpactRanking.html

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