中国からの生産移転
昨日のニュースで、米アップルが主要取引先に対し、iPhoneなどの中国での集中生産を回避するよう要請したことが報道された。アップル向けの中国生産のうち15~30%を海外に移転するよう検討を促した。現状、アップル製品の9割超は中国で生産されている。調達額は10兆円を超えるというから、アップルは米中貿易戦争のリスクを分散する狙いなのだろう。こうなると、アップルの委託先(鴻海精密工業:ホンハイ)などに製品を納めている台湾、日本、韓国、中国などの企業に大きな影響がある。サプライチェーンの変更は、関連企業にとっても影響は大きい。アップルが開示した2018年のサプライヤーリストによると、直接の取引先の約200社もあるという。近年は中国(香港含む)の部品メーカーの比率は2割を超えている。ただ、電子機器の受託製造サービス(EMS)は、台湾のホンハイの1社だけで9兆円というから膨大だ。取引先と中国以外での生産の協議を進め、中国での集中生産を回避する狙いだ。仮に、米国が中国製品への制裁が決まればアップルは米国で大幅な製品の値上げか、追加関税分を自社で吸収することを迫られる。ただ、中国の人件費が高騰してきているから、アップルには渡りに船という時期でもあるようだ。移転先の候補地としては、メキシコ、インド、ベトナム、インドネシア、マレーシアなどが有力だ。ホンハイは、中国で約80万人も雇用している。台湾の和碩聯合科技(ペガトロン)はiPhone、広達電脳(クアンタ)はノートPCのマックブック、仁宝電脳工業(コンパル)はタブレットのiPadの生産を中国で集中的に行っている。いずれも、アップルに中国からの生産移転を求められたという。中国は「世界の工場」として、1990年代から製品を大量に作るノウハウや供給・物流網が確立された。すぐに他国に生産を移すのは容易ではないが、いずれ主要取引先は中国を出ていくことになる。華為技術(ファーウェイ)も米国からの事実上の制裁で、4000万台/年のスマホを減産する。両社と取引する世界1万社超のサプライヤーも中国から、カントリーリスクを他国に避けて出ていくだろう。中共党幹部の頭の固い連中は、支那にある工場は自分たちの国の物だと勘違いしている。支那にあるのは、外資が作った工場であって支那の物ではない。いい気になって、軍拡などやるから袋叩きになる。沈む船からいなくなるネズミのように、いずれ空船になるだろう。そして、前世紀のパールバックの長編小説「大地」のような支那が本来の姿であろう。近代政治や民主主義が浸透しないのに、経済が前のめりに進んだ弊害だ。
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