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2019年9月 9日 (月)

今日の百万円より、一ヶ月後の百万円に価値

15 昨晩の台風で、庭に地植えしてあった巨大な朝顔が飛ばされた。もう一度、紐をはって復元も可能だろうが、あまりにも大きく育つと可愛げがない。可哀そうだが、明日のゴミとして処理しようと思う。台風被害がニュースに流れるが、その一方で、マイナス金利の拡大が止まらないことはあまり報道されていない。マイナス金利債券の残高は世界で約1800兆円と年初から倍になり、全体の約4分の1を占める。世界的に景況感が悪化し、今後金融緩和がさらに進むとの思惑からだろうか。欧州では、日本は未だ経験がないマイナス金利の住宅ローンが登場した。結果として、お金を借りると利息が貰えるということなのだろうか。債券の金利収入と満期時に戻る元本の合計額を超える金額で債券を買えば、利回りはマイナスになる。貸し手が金利を負担するという異常事態だ。愚生のように、土地バブルやオイルショックを肌で経験してきた者には想像ができない。マイナス金利の発生は、今後債券の一段の値上がり(利回りの低下)を見込む短期筋や、お金の置き場が見当たらないため、損失覚悟で債券を買う機関投資家がいるからだ。マイナス金利というなら、今日の百万円より、一ヶ月後の額面百万円に価値がある。要するに、金利が付くものなら何でもよいから持っていれば特になる。そういうわけなのだろう。日本でも不動産株やリート価格が上昇している。その反面、市場金利が上がれば不動産の評価額は暴落する。低金利だと借金してアパート建設をするが、実質金利は高いことを考慮していない。アパート建設の借り入れ金利を、なんとか運用益が上回っていたとしても、市場金利が上がれば不動産評価額は暴落する。その結果、評価額を借金総額が上回る債務超過のリスクが大きい。しかし、お金の貸し手と建設業者がいる限り、金融庁が諫めたところでアパート建設は止まらない。少子高齢化で住み手のいない地方都市は、投資家が破綻して清算するしかない。過去、金融危機後の2008年12月に、逃避マネーの流入で米国短期国債は利回りが史上初めてマイナスになった。2012年以降、欧州や日本でマイナス金利政策が広がり、債券のマイナス利回りが定着した。スイスでは残存45年債の利回りまでマイナスだという。デンマークでは銀行が大口の預金口座に年0.6%の手数料を課した。そして、世界初となるマイナス金利の住宅ローンを始めた。「10年固定マイナス0.5%」相当で残債が減っていく仕組みだ。政策金利がマイナス0.65%に設定されたため、銀行は金を抱えていると損をするからだ。その結果、銀行には住宅ローンの借り換え申請が歴史的なペースで舞い込んでいるという。そして、デンマーク統計局がまとめる住宅価格指数は最高水準に迫った。どこでも、多かれ少なかれ同じ現象のようだ。こうなると間接金融に依存する退役したお年寄りは辛い。預金のマイナス金利は、金利生活者を圧迫する。当然、世界の銀行株の時価総額は、業績悪化が懸念されて2018年初めより2割も減った。景気が比較的堅調な米国でも10年国債の利回りは1.5%台だ。物価上昇率(予想ベース、2%弱)を考慮した実質金利はマイナスになっている。景況感の悪化で、株式などよりも不況に強い性質を持つ債権が買われる。今はこれが極端に強まって、利回りはマイナスまで落ち込んでいる。これが事実なら、不景気でデフレは、皆が今後も続くと思っていることになる。日本の過去三十年間も続くデフレの勝者は誰だったろうか。それは、不動産を持たず、借金もせずに、低金利下でもせっせと蟻さんのように預金した人たちだ。無理をして住宅ローンを組んだのはまだしも、借金をして不動産投資をした人たちは敗者だった。ダイエーの倒産が象徴する。少子高齢化の日本では、土地神話は終わった。そして、不動産も下がり続けるだろう。そういう国に投資する資本家はいないから、日本株も期待はできない。そう考えれば、いま米国株に資金が流れているのは自然だ。米国株に投資するのが憚るというなら、現金をタンス預金にでもした方がよい。

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