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2019年9月22日 (日)

楽をして儲かる話などあるはずはない

Pb12_20190922082601 一時期、逆風が吹いていた毎月分配型の投資信託の人気がここにきて回復してきた。元本を取り崩して分配するファンドを金融庁が問題視したため、販売会社が積極的に扱っていなかった。それは、運用の利益を上回る分配金を出すことが多い毎月分配型は、分配で元本を取り崩すので複利効果が働かないという理由からだった。このため、金融庁は売れ筋の商品だった毎月分配型について顧客本位でないと批判した。しかし、年金を補填する商品と見なせば、別の見方もありうる。運用しながら定期的に取り崩す金融商品は、リタイア世代の投資家に向く。分配金の仕組みを理解して投資する知見があれば、低金利下では貴重な選択肢の一つだ。その証拠に国内で公募される追加型投信のうち毎月分配型は、5月から4カ月連続で資金流入が流出を上回って純資産を増やした。8月末の純資産残高の上位10本のうち8本が毎月分配型になった。気を付けなければならないことは、毎月の分配金が安定していても、運用でそれに見合う利益が出ていない場合が多いからだ。いずれにしても、運用の実力を超える分配金は長続きしない。7月以降、FRBと欧州中央銀行ECBが利下げに転じて、世界的に金利が低下傾向だ。分配金の維持は容易ではないからだ。愚生が早期退職した頃は、リーマンショク後で、リート指数はどん底だった。その時の分配型投資信託分配金は非常によかった。グローバル・リートやラサール・グローバルREITファンドは人気商品だった。
分配型の投信は、まとまった定期収入がない高齢者にとって年金補填に適している。年金と現役時代に築いた金融資産の取り崩しでやり繰りする家計に合っているからだ。高齢者にとって、奇数月で分配してくれるファンドは貴重だ。いずれにしろ、何事もそんなに上手い話はない。アパート建設もそうだが、楽をして儲かる話などあるはずはない。投資のリターンはリスクと表裏一体だからだ。分配金が高いファンドはそれに見合うだけリスク資産に投資しているからだ。

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