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2019年9月 8日 (日)

カメラを買うのが趣味な人

201906071626_1 最近はスマホなどに押されてカメラが売れてないと聞く。2018年年度(会計年度)は、カメラメーカーはどんな状況だったのだろうか。販売台数シェアでは、キヤノンが37.3%と断トツだ。コンパクトカメラで台数を伸ばしたニコンが26.7%と2位。高級機が多いソニーは、高い平均単価を維持しながら13.1%と3位。次いで、オリンパス、富士フイルムの順だ。対前年度比較では、キヤノンは、販売台数が98.7%だが、販売金額で88.6%と2桁割れとふるわなかった。本格的に「EOS R」「EOS RP」でフルサイズミラーレス一眼市場に参入したが、売り上げでマイナスという結果に終わった。ニコンに至っては、販売台数が85.0%と大幅な前年割れ。販売金額に至っては71.5%と3割減の水準だ。これだけ売り上げが下がれば、固定費が上がり損益分岐点が跳ね上がる。相当全体の決算に響いただろう。ニコンもキヤノン同様に、フルサイズミラーレス「Z」シリーズを発売した。しかし、一眼レフの落ち込みをカバーするに至らなく、大幅に売り上げ減となった。一方、好調に見えるソニーも販売台数は93.4%と前年割れだった。しかし、販売金額で114.5%と2桁増を記録。2018年度決算でも、映像セクターの売上高が102.2%とプラスを維持した。やはり、いち早くフルサイズミラーレスの「α7」を発売したことが功を奏した。愚生はソニーがフルサイズのミラーレス一眼カメラを出した時に、これが本命だと思った。そもそも、撮影はデジタル、構図をアナログでプリズムを通して見るなど道理にあわない。本質を悟らずに、目先の一眼レフの売り上げに固守して、変革を受け入れなかったニコンやキヤノンのカメラ経営戦略の失敗だ。フルサイズミラーレス市場で先駈け、足場を固めてきたソニーは、競合他社の市場参入によって活性化しことで、結果として販売金額の大幅増となった。老舗のオリンパスはニコンと同様大幅な前年割れ。富士フイルムの販売台数は上位5社中唯一前年比増、販売金額は前年並み。機材の主流は完全にスマホが主流となり、カメラはニッチな製品という位置づけになりつつある。愚生のようにカメラを買うのが趣味な人を除けば、敢えて欲しがらないだろう。今後も漸減で、市場見通しは暗いだろう。唯一、その中でミラーレス・フルサイズカメラの販売だけが好調だ。2018年(2018年1月~12月)のミラーレス一眼カメラの販売台数は、前年比8.6%増の59万台。前年比30.4%減と市場縮小が顕著な一眼レフカメラの47万台を上回った。とうとう、ミラーレスカメラの販売台数が一眼レフカメラを超えた。その中で、特にフルサイズのイメージセンサーを搭載した高級機ミラーレスカメラが一眼レフを喰って伸びている。アナログからデジタルへというデジタル革命が、ここでも起きている。その流れを嗅ぎとって、波に乗れない企業は市場から消え去るしかない。そういえば、愚生が大学時代に興隆を極めていた多くのオーディオ会社が無くなった。

 

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