ホリエモンのツイートが物議
ホリエモン(堀江貴文)がツイートをしたことが物議を醸している。それは、〈アラフォーの会社員です。主は手取り14万円です…都内のメーカー勤続12年で役職も付いていますが、この給料です…何も贅沢出来ない生活、日本終わっていますよね?〉という内容だ。それに、ホリエモンが〈日本がおわっているじゃなくて「お前」がおわっている、www〉とツイートをしたことだ。どういうつもりで、このようなツイートしたのかは、ホリエモン本人しか判らない。民間企業の正社員の平均給与は、503万5000円だ。そして非正規社員の平均給与179万円(国税庁「民間給与実態調査」2018年)だという。非正規平均給与を月ベースで割り返せば、15万円/月だから、手取り14万円/月でれば非正規従業員の平均より多い。愚生の知り合いで、介護関係の正規職員がフルタイム勤務であっても15~16万円だという。日本から製造業が海外移転したせいで、働き口が極端に減ったせいなのだろうか。また、いくら本人が有能であっても、勤務先が潰れれば一蓮托生で貧民層に沈んでしまう。パイオニアや山一証券、長銀などの一流企業とみられたエリート社員でも、植木等の歌「誠に遺憾に存じます」のように、先々のことは分からない。どうも、投稿者は現状の辛さの吐露で、〈日本に住む人が「日本に住んで良かった」と思える国づくりをしなければいけない〉と言いたいのだろう。掲示板では、共感や同情の書き込みも多く見られる。ようするに、ギリギリ生活するのがやっとだと訴えたのに対して、「終わっているのはお前」と嘲笑したことへの反感だ。日本では労働の実態が「手取り14万円」は特別なケースではない。日本の富裕層と貧困層の経済格差が広がっていることも事実だ。たとえば、OECDの調査では、主要先進国のうち、過去20年間で賃金がマイナスになっているのは日本だけだ。欧米やアジア先進国のなかで唯一、時給が上昇するどころか減少している。加えて、日本の労働分配率(企業などで生産された付加価値のうち、給料など労働者に還元される割合)は世界最低水準だ。手取り14万円が当たり前になっている日本経済の地盤沈下は非常に問題だ。「週刊東洋オンライン」に、女性片親の貧困層世帯の記事がよく掲載されている。事実である社会の問題を、個人の問題に矮小化させ、「悪いのは社会でなく自分自身」というのも、いささか無責任なコメントだと思う。ただ、愚生の長いサラリーマン人生から学んだことは、「人は自分勝手で利己主義だ」という事だ。自分の損得が、他人や会社より遥かにすべてに優先する。そう考えれば、会社も他人も愚生が困ったとしても助けてくれないのが道理だ。会社にしがみ付くより、自分の足で自分を支えるのが最も安心だ。ホリエモンやN党の立花孝志さんが、少し尖った風に見られるのもしょうがないのだろうか。ただ、手取り14万円だからといって不幸だとは限らない。お金が欲しいといっても、既得権益がなければ、楽には稼げない。お金と幸せは、別物だと諦めるのも一考だ。
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