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2019年10月13日 (日)

「命を守る最善の行動」

P1_graph01 昨日の台風19号は13日、関東を縦断して福島県付近から太平洋に抜け、日本の東に進んだ。大雨特別警報は12都県で順次解除された。愚生宅も近くに境川が流れているため、大雨特別警報の避難区域に指定されていた。ただ、ここ三十年以上も浸水しことがなかったことと、老猫がいたため避難などは毛頭考えていなかった。気象庁によると、今回の台風で神奈川県箱根町では48時間降水量が1001.0ミリを記録し、史上最高記録を更新した。国土交通省関東地方整備局は昨夕、記者会見を行い「荒川と多摩川で氾濫危険水位に到達している地点がある」と発表していた。そして、「命を守る最善の行動」をとるよう呼び掛けた。命を守る行動とは、早く避難しろという意味なのだろうか。その後も、広い範囲で雨が降り続き、荒川や入間川流域、多摩川、浅川、相模川中流、信濃川水系千曲川上流などで氾濫の危険性が高いと報じた。その予想通り、13日午前に川崎市高津区溝ノ口で、マンション1階が浸水、一室で60代男性が心肺停止の状態で見つかった。台風19号で降った雨がたまって、浸水したとみられる。愚生と同年代だから、思うところがある。多摩川の川崎側には、土手沿いに多くの中小企業やマンションが建ち並ぶ。それらは、多摩川の河川敷内に土手を築いて、宅地や準工業地域を造成した。そのため、土手よりも宅地が低い位置にある。土手を川水が超えれば、大量に流れ込み大洪水となる。田園都市線の武蔵溝ノ口駅から多摩川沿いに向かって歩くと、住宅や工場が並ぶ地域だ。多摩川が氾濫した東京都世田谷区玉川(二子玉川駅)は、対岸にあたる。神奈川県警高津署や川崎市消防局によると、マンションは1階の大部分が浸水しており、逃げ遅れた人がいないか捜索していて男性を見つけたという。愚生も仕事柄、多摩川沿いの中小企業に行ったことはある。多摩川の土手沿いに多く小さな工場がある。また、川崎市を背骨のように走る近くのJR南武線は、川崎市を縦断し、東京・多摩地区と結ぶ路線だ。沿線には、東芝、富士通、NEC、キヤノン日立など大企業の工場や研究所、事業所が集積している。南武線沿線は、関東有数の「エンジニア生息圏」だ。武蔵中原や向河原には、富士通、NECなどの大企業の開発センター(戦前は工場)がある。そして、その従業員が多数住み着いている。 武蔵中原は、駅舎と富士通を結ぶ歩道橋が目を引く。富士通側駅前には、富士通や富士通研究所、富士通病院以外は何もない。向河原駅は、構内から巨大社屋が目に入る。そして、川崎から来る電車のホームには、NEC専用の改札口を設けられている。この水死した一人暮らしの老人も、かつては気鋭のエンジニアだったのかもしれない。そう思うと、何か一抹の寂しさと親近感が沸く。また、北陸地方整備局によると、13日未明に千曲川の堤防が決壊し、大量の水が周辺の住宅地などに浸水した。上空からの観測によると、堤防は約70メートルにわたって決壊している。多くの立派な家々が水没する光景には、心が折れそうになる。一生かかって築いた大切なものが、一瞬に無価値になる様は耐えられない。

 

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