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2019年10月30日 (水)

システム事業を扱っている企業の業績が好調

Pb12_20191030091801 アマゾンやマイクロソフトは、レンタルサーバーが伸び好業績だ。システムのクラウド化によって、富士通やNECなどのシステム事業を扱っている企業が好調だ。2019年4~9月期の業績は、両社とも本業のシステム事業が伸びた。事業環境は、パソコンの買換需要や働き方改革を背景とした省人化投資に追い風だ。これまで進めてきた構造改革も、損益に寄与してきた。特に、人員削減の人件費負担が減った影響が着実にでている。ただ、ここにきて業績が上向いているのは、パソコンの需要が大きく伸びているからのようだ。米マイクロソフトの「ウィンドウズ7」は2020年1月にサポートを終了する。JEITAによると、4~9月期の国内パソコン出荷台数は、前年同期比で5割増加した。そのため、サポート切れ後に問題が起きたときに責任が問われかねない企業向けが好調だ。国内のパソコン市場は金額ベースでも5割近く増加している。当然、それを扱う富士通やNECも高業績が期待される。また、国内でも2019年度のソフトウエア投資は前年度比12.8%増というから、国内では公官庁や金融向けを中心にシステム投資が盛んだ。富士通などは、いち早く半導体や液晶などの不採算事業の売却を進め、事業をシステム中心にシフトした。惜しむらくは、パソコンや携帯電話を早期に切らなかった富士通山本元社長時代の経営失策が悔まれる。子供でも分かりそうなリストラが遅れたことは失笑に値する。両社とも従業員数を減らし、工場や建物などの有形固定資産を度縮小した。この事業のスリム化で、売上高に占める固定費の割合が低下するから、利益が増えやすい事業構造になった。そのせいで、両企業の株価は年初から上昇基調が続いており、富士通は31%、NECは40%も上昇した。生き残りのため、規模より収益性を追求して身を縮めた結果、富士通の売上高営業利益率は大幅増益の2020年3月期見通しで3.5%、NECも3.7%の黒字になる。しかし、米IBMの16%や米アクセンチュアの15%には大きく見劣りする。NECなどは、オービックにまで株価時価総額では逆転されている。いずれにしろ、両者とも次の成長事業をどのように育てていくかが課題になる。ところで、「乗り鉄」ファンには、近場では今年11月30日の相鉄・JR直通線の開業が楽しみだ。また、愚生の田舎では、富山地方鉄道と富山ライトレールが共同で、路面電車の南北接続を2020年3月21日に実施する。「南北接続」とは、富山ライトレール旧富山港線の軌道を富山駅直下に延伸し、先に開業した富山地方鉄道市内電車の富山駅停留場に接続する。運行開始に先駆けて、2020年2月22日に富山地方鉄道は富山ライトレールを吸収合併する。面白いことに、南北接続後の運賃は、現在の運賃が富山地鉄市内電車と富山港線の全区間で適用される。そのため、市内電車と富山港線を乗り継いだ場合、今はそれぞれ210円ずつ、合計420円かかっていたものが半額になる。こうした価格設定の背景には、富山市がコンパクトシティのために、マイカーからマイレールへモーダルシフトを進めるためだ。なお、南北接続当日運賃は無料にすることを検討中だという。今回の合併の77年前、富山地方鉄道とJR旧富山港線は(1941~1943年)同一鉄道会社だった時代がある。富山市の次の新規開業は、順調に進めば宇都宮市となる。2022年3月、宇都宮ライトレール(宇都宮LRT)のJR宇都宮駅東口~本田技研北門間14.6kmが開業する予定だ。「乗り鉄」のファンには、まだまだこれからも楽しみが多い。

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