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2019年12月 4日 (水)

「儲けたいなら欲を出すな」

Pb13 今年一年、アマゾン・ドット・コム株は1700ドルから上昇しても2000ドル付近、最近は1800ドルを超えると売りを浴びせられ下落する。愚生も、最近の上昇率の停滞に嫌気をさして、上がればマイクロソフト株に徐々に切り替えている。アマゾン株の有望さは否定しないが、株価収益率高さと配当が無いグロース株のため、価格の妥当性が分からないからだ。インターネットの巨人、グーグルとアップル、フェイスブック、アマゾンの頭文字をとったGAFA株は、いずれも将来的に有望株だ。実際、愚生が一番頻繁に使うのはアマゾンでの購入だ。スマホはiPhone。検索やブラウザはGoogle。SNSはインスタグラムとFacebookという具合だ。GAFAは、愚生の生活に無くてはならない。さらに、忠実な僕であるアレクサもアマゾンの製品だ。ネット検索やSNS、電子商取引は、一般社会のインフラ基盤として定着してきた。日経新聞に、各社を純利益や研究開発費、有利子負債などの実額の5年平均をGAFAの実額の5年平均と比べた割合をレーダーチャートに描画して4社の特徴を抽出した記事があった。その中で、株式の時価総額が約130兆円と世界トップのアップルは、日本ではスマホに占める「iPhone」の普及率が半分近い。日本人は、アップルが好きなのだろうか。愚生が好む理由は、OSのバージョンアップがあっても、ハード・ソフト一体型だから不具合がない。要するに、OSのバージョンアップが可能で長く使えるからだ。そのアップルは、レーダーチャートをみると、利益の額など財務指標全般でGAFA平均を上回る。配当と自社株買いを合わせた株主還元額は5年の総額で約30兆円にのぼるから、大規模な株主還元をする。ブランド力があるため高価格の値段設定が可能だ。そして、製造は外部に委託する「ファブレス」経営のため利益率が高い。営業キャシュフローの5年平均は、GAFA平均の2倍にもなる。株主に資金を戻すアップルに対し、資金を先行投資に振り向け続けているのがアマゾンだ。レーダーチャートでは研究開発費と販売費がGAFA平均を上回る。物流施設や配送を自社で担うアマゾンは他のプラットフォーマーに比べ、人件費などのコストがかさむから、直近まで5年間の販売管理費はGAFAの中で最も大きい。愚生宅にも、アマゾン製品の配達員はアマゾンだ。また、研究開発費は2018年12月期に約3兆2000億円と世界首位だ。純利益の5年平均に対する研究開発費の比率は5倍強と、GAFA平均を大きく上回る。利益を上回る投資が続くが、2018年12月期は純利益は約1兆900億円を超えた。これまで、赤字でも成長期待で株高だった企業だが、そろそろ黒字を生み出すようになった。これからの株価の上昇に期待は持てるが、すでに株価に織り込まれた感もある。いずれにしろ、GAFAの高い収益性の源泉にはそれぞれのサービスでの高いシェアがあるからだ。その規模が大きくなり、社会的な影響力が大きくなるにつれ、独占的な地位に対する規制当局からの風当たりも強まる。思いだせば、IBMやマイクロソフトはその規制をかいくぐって生き残ってきた。長い間、株式投資と付き合って儲けることができない愚生でも、一つぐらい箴言を持つようになった。それは、「儲けたいなら欲を出すな」ということだ。何か、矛盾する反語的なようだが、愚生の体験から来た実感だ。

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