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2020年1月 6日 (月)

「富士フイルム ビジネスイノベーション」へ変更

00013 富士フイルムが令和3年3月末で、米ゼロックスとの事務機器の販売提携を解消する。これにより子会社の富士ゼロックスは、アジア市場でゼロックスブランドを使えなくなる。そのため、これまでの製品販売を終了して、自社の独自ブランドを立ち上げる。また、富士ゼロックスの販売地域は、中国・オセアニア地域・韓国・台湾・日本のみだったが、これらの地域以外にも進出することは可能となった。一口でゼロックスというが、富士ゼロックスが中小型機器を開発製造して提供し、米ゼロックスが欧米に販売するという図式だった。米ゼロックスは、破綻会社に近かったのが事実だ。複写機市場は、夕日を拝むような縮小する市場だ。これから大きな伸長などは望めない。米ゼロックスから請け負った相手先ブランドによる生産(OEM)は当面継続する方針だという。しかし、米ゼロックスは、次第に調達先の切り替えを行うだろう。米ゼロックスは、機器の製造をしていないため、サムソンや欧米市場に食い込めない企業からのOEMが必要になる。一方、富士ゼロックスもインド以西の販路は持たない。またゼロックスという商標は使えないため、機器販売を一から立ち上げるのに等しい。キヤノンやリコー、コニカミノルタなどの競合他社がひしめく市場を、新規に切り開くことは容易でない。米ゼロックスから供給していた欧米市場は、いずれ無くなり台数減による損益分岐点は上昇するだろう。双方にとって良い結果ではないように思う。特に、富士ゼロックスに支えられて生き長らえていた米ゼロックスの破綻は近い気がする。米ゼロックスはこれまでも、何度も破綻の危機に晒されてきた。最後は、企業を切り売りして清算するのだろうか。いずれにしても、両社とも新しい事業分野を伸ばせなければ将来は危うい。富士フィルの売り上げの半分以上は富士ゼロックスだったので、成長戦略は容易でない。いずれは向かい合わなければならない課題を先取りした形だ。米ゼロックスは、すぐさま売上高で6倍の同業最大手HPに対して買収を提案した。しかし、「小が大をのむ」規模の戦略だが、実現しても老舗のゼロックスとHPが再び存在感を示せるのかどうかは不明だ。一方、HPの取締役会はゼロックスの買収提案を「当社の評価が著しく過小」だと拒絶した。HPは買い手を探しておらず、ゼロックスグループに入らなくても経営には問題ない。実際、買収を提案したゼロックスのほうが経営は苦しく、買収元の「白馬の騎士」を求めている。HPの時価総額は290億ドル(約3兆1600億円)以上なのに対して、ゼロックスの時価総額は85億ドル(約9260億円)弱だ。提案を拒絶する理由として、提示額が過小であること、またたとえその提示額であってもゼロックスが支払いを行う能力があるか懸念を持っていることを表明した。HPが懸念するゼロックスの財務状況だが、同社はこのところ四半期決算で収入目標を達成できないことが4回ないし5回続いている。時価総額は2018年6月以降の1年間に102億ドルから92億ドルにダウンしている。ゼロックスではこの下降傾向が来年度まで継続すると予測している。こういうことを勘案すれば、米ゼロックスの破綻の道は近い気がする。

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