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2020年2月 4日 (火)

どの企業でも栄枯盛衰がつきまとう

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キヤノンが発表する2019年12月期連結決算は純利益が10年ぶりの低水準だった。その原因はデジタルカメラなどの従来の主力事業で稼げなくなってきたからだ。一昔前のキヤノンは、キャシュフローが潤沢で死角がない様に見えた。しかし、どの企業でも栄枯盛衰がつきまとうようだ。今後、どのように成長シナリオを描くか迫られる。スマホに押され縮小傾向のデジカメ市場は、景気減速が直撃した。紙ベースから電子データの移行に伴い、事務機の消耗品需要も失速した。期初に想定した純利益予想2400億円は、前の期比45%減の1400億円に半減した。振り返れば、事務機やカメラで合わせて1兆円近い営業利益のキャシュフローを元手に、2016年の東芝メディカルシステムズ(現キヤノンメディカルシステムズ)をはじめM&Aに累計1兆円規模を投じてきた。しかし、市場変化のスピードは想定以上で、新規事業の成長が立ち上がる前に既存事業が失速した。キヤノンの回復には、医療機器、監視カメラ、商業印刷、産業機器の4本柱を立て直せるかだろう。老害と揶揄される昭和の化石、御手洗冨士夫会長に21世紀の事業を任せて大丈夫なのだろうか。かつてデジカメの売上高が1兆円を超えたが、そのようなことは二度とあり得ないだろう。富士フイルムがさっさとフィルムビジネスの店を畳んだが、キヤノンにそれができるのだろうか。愚生自身は、キヤノンの基礎技術の卓越性を信じる。そのため、複写機やインクジェットプリンターは、キヤノン製品をこれまで購入してきた。しかし、その機器も写真印刷以外では使用しなくなってきた。デジカメという高級機分野は、愚生はソニーやリコー製品しか購入していない。それは、キヤノンが目先の利益に固守してミラーレスフルサイズ機の投入が遅れたためだ。小型機でもソニーRX1やリコーGRに席巻されてしまった。デジカメ分野では、キヤノンは顧客から見捨てられた。それならば、新たな収益源の筆頭が医療機器だろう。ライバルは、独シーメンス、米ゼネラル・エレクトリック(GE)などと大物ばかりの市場だ。ここ1年、キヤノン株価の推移は1%高だ。医療分野で先行するオリンパス(2.1倍)や富士フイルムホールディングス(31%高)に大きく後れをとる。富士フイルムは2018年3月期から子会社の富士ゼロックスの人員削減をまたも敢行した。キヤノンも海外販社で人員削減に踏み切ったが、まだまだ甘いのだろう。富士フイルムが損益改善のために、富士ゼロックスを雑巾のように無慈悲に絞るのとは対照的だ。

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