何度も輝いていたキヤノン株を持った
最近、キヤノンの株価が冴えない。愚生がサラリーマンとして奮闘していた頃、キヤノンはキャシュリッチな盤石な企業だった。そのキヤノンの株価は、ITバブルが弾けた頃だろうか、21年ぶりの安値圏に沈んでいる。武漢ウイルスによるテレワークや外出自粛で、大黒柱のオフィス事務機やデジタルカメラの需要が急減したことが原因だ。12末が会計年度のため、1/4期の2020年1~3月の連結業績は減収減益だったらしい。キヤノンが売上高と利益が過去最高になったのは、2007年12月期だ。事業の選択と集中で「キャッシュフロー経営」を取り入れ、その金で大型のM&Aを手がけて成長の種をまいた。その結果、自己資本比率は2019年12月末時点で56%と高水準を維持している。デジタルカメラやインクジェットプリンター、複写機、システム商品などにも手を出し、欠点が見当たらないエキセレントカンパニーだった。今の低迷は、稼ぎ頭である事務機とデジカメを取り巻く環境が厳しくなってきたことだ。事務機の衰退は、ペーパーレス化による時代の流れだ。デジカメは高い生産効率やシェアを維持するが、スマートフォンに押されて趣味の領域に押しやられてきた。ミラーレス一眼などの新分野も、ソニーに後塵を拝し、売り上げを落としている。愚生は昔からカメラは「ニコン」ファンだったが、紆余曲折を遍歴して、今はソニーのサイバーショット「RX1」「RX100M5」を使っている。撮像素子の半導体技術が勝負を決めたようだ。愚生の目から見ても、キヤノンの得意とする領域は、利益成長が難しくなっている分野だ。新規事業である医療機器やネットワークカメラ、有機EL向けの製造装置などは連結売上高の25%を占める。今後期待される成長はどうだろうか。この分野は、購入先が医療機関や電機メーカーであるため、今回の武漢ウイルスの被害が少なく需要は底堅いという。現在、キヤノンの手元流動性は4000億円超だ。この金を、どこの成長分野に振り向けるのだろうか。過去何度も輝いていたキヤノン株を持ったことがある。しかし、今はとてもそんな気にはなれない。
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