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2020年5月 2日 (土)

資産家が若い後妻を取る場合に役に立つ

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相続法の改正で4月1日から「配偶者居住権」が創設された。これは亡くなった人の配偶者が自宅に住み続けられる権利で、主に夫を亡くした妻が安心して生活できるようにすることを目指す制度だ。相続では遺産の大半を自宅の不動産が占め、遺族が分け方を巡って争うケースが珍しくないことが背景にある。愚生もたいした資産は持っていないが、金融資産や不動産など妻名義にしている物が多い。息子といっても、連れ合いがあれば親のことなど頭にない。愚生自身もそうだったから、息子達を責める気にはなれない。親子や兄弟といっても金の話となると揉めることが多いようだ。以前なら、自宅資産の評価が高すぎれば「母に手ごろな住まいに移ってもらい、自宅を売って分ける」と言いだす息子と紛争になる。今回の法改正では、配偶者居住権を使って財産を分割することが可能になった。母親が自宅の居住権を持つ。そして、息子が自宅の所有権を持つことが可能になった。母の居住権は売却できないので、その分所有権と比べると評価額が低い。このようにして、母の居住権と息子の所有権(居住権付き)を案分する。配偶者居住権のもう1つの大きなメリットは、相続税の節税対策になることだ。居住権は夫婦のいずれかが死亡する一次相続では相続税がかかるが、配偶者自身が亡くなる二次相続では課税対象から外れる。居住権は配偶者の保護を目的とするため、配偶者本人が亡くなれば権利は消滅する。つまり、子に母から相続するものがないので、相続税がかからない。この制度は、愚生には縁がないが地価が高い都市部に自宅を持つ富裕層にとって節税効果は大きい。また、この制度は資産家が若い後妻を取るケースには、非常に役に立つ。後妻に配偶者居住権を与え、先妻の子には他の財産を相続させるというやり方で双方が納得しやすい。税制の面で重要なことに、配偶者が生前に居住権の放棄などをすると贈与税がかかる。贈与税は高率なため、子に贈与税が課されると困ってしまう。今回の配偶者居住権は、自宅に住まなくなっても持ち続けられるため、税負担を軽減するのには好都合だ。いずれにしても、つい最近まで親のことだと思っていたが、いつの間にか自分のことになってしまった。

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