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2020年5月 9日 (土)

今は見る影もない。

Nomuralogo
 野村ホールディングスが発表した2020年1-3月期の連結純損益は345億円の赤字(前年同期は8億円の黒字)だった。武漢ウイルスの感染拡大で、保有資産の評価損を迫られたことなどが要因だという。株屋が株で稼げないのだから、素人が稼ぐのは容易でない。ただ、自分の命金で投資するのか、会社の泡銭かでは大きく意識が違う。どうも出資先の米資産運用会社の減損損失164億円の計上が赤字の原因だという。ただ、345億の赤字だから、これだけの原因ではないだろう。野村証券のCFOは、マーケット急変の影響は1000億円ぐらいの業績インパクトがあったというが、それも含めての経営ではないのか。赤字幅を抑えられたというのは構造改革の成果だという身勝手な評価には呆れる。同社は2022年3月期までの3年間で1400億円規模のコスト削減を目指す構造改革に取り組んでいる。構造改革とは美しい用語だが、やっていることは社員の首切りと非正規職員の雇止め、事務費の圧縮などだ。馬鹿でもチョンでもできる内容だ。前年同期との比較では、海外拠点の税引き前損益は、米州が244億円の赤字(前年同期は37億円の赤字)、欧州が195億円の赤字(同255億円の赤字)、アジア・オセアニアが33億円の赤字(同87億円の黒字)。合計では472億円の赤字(同205億円の赤字)を見れば、海外子会社の投資は全て業績の足を引っ張っている。本来なら金利低下局面では債券トレーディングの環境がよかったはずだ。ここで利益が増えていないことは、株屋としての実力がなかったとの見方ができる。SBI証券を利用する前は、朝の日課が野村證券に電話をすることだった。あの頃は、売っても買っても手数料が高く、おまけに証券取引税もあり株屋の天国だった。野村証券の社員の賞与は机に立つというくらい多かったと聞く。バブル当時の株は5000円台だった。今は444円というから見る影もない。

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