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2020年8月21日 (金)

実力社会では長幼の序などはない

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将棋史に刻まれる「王位戦、最年長VS最年少シリーズ」は、若き天才がストレート勝ちした。これまでの最年少2冠は、羽生善治九段(49)が1992年9月に棋王・王座の21歳11カ月だった。これを28年ぶりに3歳10カ月更新した。最年少八段記録は、加藤一二三九段(80)が1958年4月の18歳3カ月を62年ぶりに2カ月塗り替えた。これに加え、藤井二冠は、王位戦で予選から全勝での戴冠を決めたのは史上初という記録もある。しかし、愚生はそのような記録より封じ手の「△8七同飛車成」と飛車を銀と交換した手に感動した。将棋の格言に「へぼ将棋、王より飛車をかわいがり」というのがある。将棋において、勝敗に直接関わる王将よりも、戦闘力の高い飛車の駒を重宝する愚かさを意味する格言だ。この真意は、目先の価値に囚われて、本当に大切なものを失ってしまう愚かさを表現するために用いられる。十分に考える時間がない封じ手では、指しにくい手だろうし、プロ棋士でも驚嘆した手だ。藤井二冠に「手合い違い」で負けた橋本崇載八段などは、こんな手はあり得ないとAIの最善手を批判的に評していた。王位戦の一日目で、橋本崇載は解説をしていた。しかし、タイトルホルダーの藤井棋聖を君呼びするなど、社会常識の欠如で著しく棋士の品位を貶める輩だ。相撲のように実力社会では、師匠以外は表向きには長幼の序などはない。強いほうが偉い世界だ。弱いくせに偉そうに言う橋本崇載は、三浦コンピューターソフト疑惑事件でも、問題を起こしている。公の掲示板に、三浦は1000%黒だと、何の証拠もないのに誹謗中傷した。愚生は、未だに馬鹿は死ぬまで治らないようだと呆れてしまった。このような輩がいると、将棋棋士全体が一段低い輩に見られてしまう。治らないのなら、誰かが橋本を叱責してやる必要がある。藤井二冠のように、口に出す前に頭の中でよく考えてから発するべきだ。一方、初防衛を果たせなかった木村王位は「ストレート負けは恥ずかしい限り。また一から出直す」と敗戦の弁を述べた。悔しくて言いたくはないだろうが、大人の言葉と同情した。挑戦者のストレート勝ちは1993年、羽生善治竜王・王座・棋王・棋聖(当時)が郷田真隆王位(同)を破って以来となる。2020年度、藤井新王位に獲得のチャンスが残されているタイトルは王将のみ。これを奪取すれば3冠で九段となる。“ひふみん”こと加藤一二三九段(80)は、「62年ぶりの記録更新に関して、記録は破られるために存在すること、そして今日まで陽の当たることのなかった将棋界に華やかな光を当てていただけることの喜びが勝るので寂しさは感じないものの、寂しいとおっしゃって下さったファンの皆さまの優しいお気持ちは非常にありがたいものと深く感謝しております」と清々しいコメントだった。

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