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2020年8月17日 (月)

ホンダと日産は、企業体質があまりにも違う

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今朝の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版は、日本政府の当局者が今年に入り、日産とホンダに合併交渉を行うよう働きかけたとの報道がされた。最初に企業側に打診があったのは2019年末。FTは両社とも提案を拒否し、武漢ウイルスの感染拡大による混乱もあって計画はお蔵入りとなったとしている。FTは、ホンダ側は日産とルノーとの複雑な資本構造を理由に拒否したと伝えた。また、別の日産の取締役会に近い関係者の話として、日産は既存のアライアンスを軌道に乗せることに注力するため、計画を拒否したとしている。FTによると、合併案は両社の取締役会に達する前に立ち消えとなった。この記事を読んで、愚生は当たり前だと思った。首相官邸がどう思ったのか知らないが、合併など現実離れしているだろう。日産とその子会社三菱自動車は、業績悪化で倒産の危機に直面している。トヨタとなら独禁法に触れるため、ホンダとならば良いと安直に考えたのだろう。ホンダと日産では、企業体質があまりにも違い過ぎるだろう。そもそも、ホンダは自主独立路線のため、他社との合併などする気はないだろう。愚生が大学生だった頃は、技術の日産自動車といって学生の間では非常に人気があった。日産は横浜に開発拠点があるのに対して、トヨタは豊田市という田舎だ。都落ちしたくない学生には、日産の方が魅力的に見えたのだろうか。その当時、電機業界では福利厚生が良いと東芝が人気だった。その東芝も、武蔵溝ノ口の医療機器部門は那須に移転して、今はキヤノンの子会社だ。また、川崎駅前の川崎工場も売却されてなくなった。東芝自身は債務超過で、二部上場会社となった。両社とも優秀な学生を数多く採用したのに、長い間のうちに業績は傾いた。個々の人材より、トップに立つ経営者の能力の方が大きいようだ。カルロス・ゴーンのようなアラブ人に経営を任すと、公私混同で会社を蝕んでしまう。倫理観がある日本人なら、あそこまで悪いことはしないだろう。どうも社員や労働組合に理解のある会社は、厳しい競争には向かないのだろうか。愚生の勤務したF社は、ヤクザのような会社であったが、今でも業績が安定して景気が良いのだろう。愚生に滞りなく、世間一般以上の年金を支払ってくれる。勤め人をしていた頃は、腹立たしいことは多数あった。しかし、同時に強く愚生を鍛えてくれたこともあったのだから、感謝しなければならないのだろうか。

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