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2020年10月10日 (土)

非正規雇用より悲惨な労働契約が拡大

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愚生は武漢ウイルスの感染拡大で外食をしなくなった。元々、外食より家で食事する方が好きだった。しかし、変化を好む子供たちが同居している頃は、何か口実をつけて家族で外食をした。はっきり言って、勤め人時代は住宅ローンを支払いながらの質素倹約生活だった。そのため、良いレストランに行った記憶はない。せいぜい、近くの回り寿司程度だった。1990年前後に住宅を購入した世代は、土地バブル後の長期にわたる逆資産効果を享受する人生だ。情報産業に従事していた愚生は、幸い国内でも成長企業だったことで、収入は漸増したため救われた。不動産や銀行、製鐵、家電、建設、航空機などの産業従事者は、リストラの洗礼を受け惨憺たる思いだろう。愚生の友人も、退職金で住宅ローンを清算したという。そして、当時の不動産投資で失敗した友人などは、未だにローン返済が続くようだ。愚性に限らず、土地神話が崩壊したのちは逆資産効果を肌身で経験した。そういう経緯で、金利が安いからといって、多額な借金をして不動産投資をする人たちを不安視する。なぜなら、いくら金利が安いといっても、元本は返済しなければならない。そして、土地が下がる時代だから、建物の減価償却費を含めれば、経年で取得した資産評価額が大きく下がっていく可能性がある。投資金額は、不動産の評価額ではない。高収入が別途ない限り、フルローンでは家賃収入の60~70%も返済に占めれば、いずれ破綻してしまう。家賃収入には、所得税や住民税が課されるからだ。ところで、武漢ウイルスの感染拡大で、外食産業ビジネスも変化が起きた。巣籠から、宅配サービスの普及で料理宅配の配達員は延べ4万人に達した。外食店舗が従業員を減らすなかで、新たな雇用の受け皿になっている。調理場のみで、複数ジャンルの料理を宅配するサービスも登場した。既存の外食モデルは、今回の感染拡大で大きな転換点を迎えたようだ。料理宅配は「ウーバーイーツ」と「出前館」の大手2社に加え、今年に入って数社が日本市場に参入した。配達員は、フルタイムではなく都合のあう時間に応じて働く個人事業主の形態をとる。もちろん、個人事業主だから複数の料理宅配サービスに登録しても良い。公表された配達員は、重複も含めた延べ人数で4万2千人もいる。業界トップのウーバーイーツは配達員数を非公表としており、それを含めれば延べ人数はさらに膨らむようだ。料理宅配市場の拡大に伴い、今後も配達員数は増えそうだ。加盟店数も延べ11万店を超えており、その中ではウーバーが6万3千店、出前館も3万店を超える。愚生近くの長年営んでいたレストランなどは、武漢ウイルスの感染拡大で経営が厳しくなり矢継ぎ早に閉店した。既存スーパーマーケットでも、長い間勤務していた顔なじみの店員が解雇や、雇い止めにあっている。その人数は先月時点で、約6万人に達した。宅配の急拡大は、店内飲食が主流だった外食の形態を変え始めた。一方で、急増する配達員に対して給与水準の低さなど労働環境の悪さが表面化しつつある。配達員が1回の宅配で得られる報酬は500~600円程度だ。時給換算すると1000円前後になるが、1時間待っても注文が入らない場合もあるという。そのため、年200万~300万円が一般的な収入とみられる。そして、歩合制のため収入が安定しない。個人事業主であるため、厚生年金の加入や退職金、労災などの企業補償もない。国内の外食売上高は3月から8月まで前年同月比15~40%減だといわれる。国内大手100社では、既に千店超の閉鎖が決まっている。この状態が、これからも続けば、非正規雇用より悲惨な労働契約が拡大することになる。

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