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2020年10月 1日 (木)

労多くして功少なし

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愚生は晩年になってから、酒量が減った。一日おきにビンビールを二本呑む。結婚したての頃は、薄給のため毎日一本しか呑んでいなかった。ただ、金銭的には今と同じだ。カミさんに言わせれば、今の酒量は減った内には入らないと小言を言う。高齢者と呼ばれる範疇なのだから、呑む酒量としては多いのかもしれない。愚生の友人でも、大病を患った後に酒を飲まなくなった者もいる。一方、酒好きな面々はアルコール度数が強くて安い焼酎を好む傾向のようだ。愚生のようにビールを飲むものは少ない。愚生は、早期退職でサラリーマン生活を辞めた後、他人と接触する機会が少なかった。なぜなら、仕事で日々パソコンの前に座っているだけだからだ。そのため、人からストレスを受けるという事も少ない。ただ、会社を五十半ばで早期退職したため、年金がもらえるまで生活を維持する必要があった。モチベーションというほどのものがなくても、何か実現益を生み出すことが必要だった。自由業と言えば聞こえは良いが、生産性を伴わなければ利益にならない。働いたといえ、サラリーマンのように労働力を使ってもお金が確実に入ることはない。労多くして功少なしということは多々ある。身銭を切って仕事すれば損をすることも多い。サラリーマン時代は、働いてマイナスということはないが、自営業となればよくあることだ。今回の武漢ウイルスの感染拡大で、長年商売をしてきた店が閉店する。今の売り上げでは、固定費を賄うことができなく、持ち出しになるからだろう。半年くらいは、これまでの貯えや借金で凌いできた。しかし、客足が元に戻らないため、もうこれ以上は事業継続ができないのだろう。愚生の場合は、退職後は固定費を持たないビジネスモデルを心掛けた。そうはいっても、土地の売買にはそれなりの資金や在庫は必要だった。システムコンサルティングは、お金を儲けることが容易ではない。助言損という状態で、ノウハウを与えてもお金を回収する仕組みが難しい。結局、金融資産への投資はリスクが高いが、一番効率が良いことが分かった。そういうわけで、金地金や原油、不動産ファンド、為替FX、国内外の株式、色々なETFなどに投資をした。損益まちまちだったが、何とか厚生年金がもらえる65歳まで食いつないだ。10年近くが「あっと」いう間に過ぎて行った気がする。今の歳になると、これから老い先短いので大儲けをしようなどと言う気はない。子供たちが巣立った後だから、カミさんが困らない程度の金を残しておけばよいと思っている。しかし、こういう欲がなくなると、目の曇りが取れて投資先がよく見えてきたような気がする。やはり自分の専門分野だった領域に投資することが一番のようだ。人が生きている以上は、何もしないでいることは苦痛だ。怪我をしない程度は続けようかと思う。人生とは、このようなものなのだろうか。

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