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2020年10月11日 (日)

社会環境を変革する企業は好調

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今週から第3四半期の米国企業決算が始まる。アナリスト予想によると、S&P総合500種指数採用企業は、前年同期比で21%の減益と、第2四半期の30.6%減益から改善する見通しだ。どうも、武漢ウイルスの感染拡大に伴うロックダウンを受けた業績悪化は、第2四半期が底だった可能性が高いとみられている。13日には、JPモルガンとシティグループが決算を発表する。米企業の業績予想は、下振れするケースよりも上振れするケースが増えており、ここ数週間で市場の業績予想が改善しているという。そうであれば、予想を上回る企業業績が今後の株価上昇材料となることを期待したい。ただ、米労働省が発表した新規失業保険申請件数は、高止まりが続き、多くの失業者がなお復職していない状況だ。愚生の行きつけのスーパーでは、下期が始まった10月から見えなくなった店員さんの顔も少なくない。日本でも倒産や不景気風が止んだわけではなく、これから更に進む気もする。購買力の低下で、小売り、旅行、観光など武漢ウイルスの感染拡大で打撃を受けた企業が早々に回復するとは思えない。ただ、米国大型株が多いハイテクセクターは、前年比で0.5%の減益と、セクター別では減益率がすこぶる好調だ。やはり、クラウドサービスやネット通販など、大きく社会環境を変革する企業は好調のようだ。今期の決算を経て、また「GAFA+M」に資金が集まりそうな気がする。捕らぬ狸の皮算用かもしれないが、期待したい。ところで、10月9日から将棋の第33期竜王戦7番勝負第1局が2日制で行われた。「豊島将之竜王vs挑戦者の羽生善治九段」は、竜王戦史上最短手数わずか52手で豊島竜王が勝った。これまでの最短は、タイトル戦では26年前の第63期棋聖戦「谷川浩司王将vs羽生棋聖」で、谷川王将が49手で勝ったという最短記録がある。竜王戦第一局は、先手羽生九段の矢倉模様に対し、豊島竜王が一貫した研究手順で快勝した将棋だった。タイトル獲得通算100期を目指す羽生九段には、痛い敗戦だった。往年の羽生九段なら、タイトル奪取は容易だろう。しかし、五十歳になった現在は、あと一つで100期という偉業だが険しいものがある。羽生九段には、頑張って頂きたいと応援したい。ただ、愚生の私見だが、今回は52手で勝ちという事から、豊島竜王の事前研究に嵌った感がある。昨今、コンピューターを使った序中盤の解析が進むため、若手棋士の研究成果を覆して勝利するのは容易でない気がする。

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