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2020年12月29日 (火)

ほとんどのアパート経営が不採算投資

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愚生のように高齢者になると、世の中の物事をある程度は経験してきた。そのため、自分の経験に照らし合わせて、他人の行為を傍から見る余裕がある。先日、久しぶりに愚生が学生時代を過ごした街に行ってきた。50年くらい前とは雲泥の差はあったが、いくらか面影を残している場所もあった。街に共通していたことは、建ったばかりの真新しい学生向けアパートを除けば、どのアパートにも入居者募集中という看板があった。50年前と学生数が変わらない中、それほどアパートの需要などない。昨今の低金利融資で、雨後の筍のように新しいアパートが立ったせいだ。実需がないのにアパート建設をすれば、空室が出て運営が大変だと同情する。ただ、昔からアパート経営をしてきた地主も多いだろうから、キャシュフローに窮する大家さんは少ない。一方、転勤で自宅を賃貸していたサラリーマン出身の大家は、賃貸しの確定申告をしていない人もいる。愚生の知り合いも、そのこと自体が脱税だという意識はない。指摘されて初めて、そのことに気づくが、これまで見つからなかったと胸をなでおろす。賃借人が個人であれば、借りた方が経費算入して申請しないから、税務署にも睨まれることは少ない。そのため、賃貸経営をしていても、学生時代の家庭教師と同様に確定申告をしていない。そう言う人が年老いてから、土地活用だと業者に勧められてアパート経営に乗り出すと、所得税や住民税、国民年金、介護保険などの高額負担があることを知らない。酷い例になると、LTV(Loan to Value総資産有利子負債比)やキャシュフローを計算しないから、資金繰りの苦しさ紛れにサブリース契約を解除してしまうケースがある。確かに、15%程度の保証手数料を業者に引かれることは痛い。しかし、サブリース契約は元々アパート経営の保険だ。実態に合わない業者の高額なサブリース契約の赤字を、建設費の利益から補填している。サブリースを解除すれば、アパート建設会社は渡りに船で喜ぶだろう。その後のアパート経営問題は、建築主と借り入れ銀行だけの賃借関係だけになるため、後は野となれ山となれだ。こんな上手い話はないと、建設会社は手を叩いて喜ぶだろう。日本の建設会社の売り上げを見れば、一目りょう然だ。ゼネコン大手四社は鹿島・大林・大成・清水建設だ。一方、アパート建設大手三社と言えば、大和・積水ハウス・大東建託だ。以下に純利益の多い順に売上高を示す。
大和ハウス工業 4.3兆円
積水ハウス 2.4兆円
大株主大林組 2兆円
鹿島建設 2兆円
大株主大成建設 1.7兆円
清水建設 1.6兆円
大東建託 1.5兆円
上位二社と最後がアパート建設会社だ。他にもレオパレスや東建コーポレーションなど多数ある。水回りの備品粗利益は大きいため、アパート建設会社が非常に儲かっている。そして、日本を代表する大手ゼネコン四社の売り上げが小さいのに驚かされる。不動産鑑定士がネット利回り9%程度で評価しているところを見れば、ほとんどのアパート経営が不採算投資というか大きなリスクを抱えている。

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