NHKの出来上ったシナリオ
昭和30年放送のNHK番組「緑なき島」で軍艦島の坑内映像が実態と異なるとして元島民側が検証を求めている。この問題に対して、NHKは「別の炭鉱で撮影された映像が使用されたという事実は確認されなかった」と回答した。しかし、この回答の仕方では確実に軍艦島の映像だとは言っていない。回答書によれば、NHKは取材・制作に関わった部署の関係者らの聞き取りや放送以前に撮影した炭鉱映像を精査したという。しかし、端島炭坑の坑内を撮影したとする根拠は示していない。本来なら、実例を挙げて証明できないなら映像が間違っていると認めるべきだろう。告発した側は、「緑なき島」に登場する坑内作業者が裸だったり、ヘルメットにキャップランプを装着していなかったりする点がおかしいと指摘する。そして、元島民からは「NHKの『緑なき島』というドキュメンタリーで、坑内作業の映像は間違いだらけだ」という指摘もある。NHKの取材班は、島内では実際にカメラを回している。坑内に入る作業員の映像も本物で、作業服に身を包んだ男性たちが階段を降り、エレベーターで海底の炭鉱に降りていく様子が記録されている。ところが坑内に入ると、いきなり作業員は上半身裸になってしまう。「わざわざ作業服を着て坑内に向かったのに、坑内で服を脱ぐというのはおかしくないか?」という疑問が浮かぶ。そして、当時の画像を元島民にチェックしてもらうと、まず坑外と坑内ではヘルメットの形が違っている。坑外ではヘルメットにキャップランプが装着されていたのに、坑内ではそのランプをはずしている。坑内は真っ暗でキャップランプなしに安全に作業はできない。更にガスが出る端島炭鉱では裸電球が坑内にぶら下がっているはずはない。また、NHKの映像では平らな坑道になっている。しかし、端島炭鉱の炭層は45度から60度の急傾斜なのでこのような坑道はない。端島炭鉱で働いた元島民は「これは他の炭鉱で撮影したとしか考えられない」と指摘する。どうも、取材班が島内でカメラを回したのは事実だが、何故、他の炭鉱で撮影する必要があったのだろうか。それは、端島炭鉱はガスが多く、ガス爆発や炭塵爆発の危険もあり、撮影の許可が下りなかったからだ。その証拠に、当時の総務課に勤務していた男性は「坑内の撮影を許可した記憶がない」と証言する。どうも、坑内の場面で登場する作業員は、エキストラだったとの疑惑も出る。こう考えると、徴用工問題の過酷な労働環境は、NHKが捏造した可能性が高い。愚生がNHKのドキュメンタリー報道を信用していない理由は他にもある。サラリーマン時代、愚生の上司だった人で、当時は子会社に出向中だった。その会議の席で脳溢血を起こした。その後、F社に戻り不自由な右手ではなく左手で文字を書いた。また、妻に車で会社まで送迎をしてもらいながらも、役員に新しい企画をプレゼンテーションするというストーリーだった。そのNHK番組のドキュメンタリーの主人公だった上司は、愚生の眼からは、仕事はともかく人格者だった。若い頃から短気で熱血漢だった愚生は、いろいろな部門とトラブルを起こすため評判がすこぶる悪かった。そういう中で、その上司が愚生に、「〇〇君、高木に風強しだ」と慰めてくれた。(意味は、高い地位や名誉ある地位にいる者は、とかく人のねたみを受けやすく、風当たりが強いものだ。)愚生の場合は、これとは違う状況だったが、とにかく救われた気がした。NHKが一日かけて撮影した内容は、放送では5分で纏められていた。内容は事実と大きく異なり、NHKのプロデューサーの出来上ったシナリオにF社の人物の画像と音声を断片的に貼り付けたものだった。軍艦島も同様なドキュメンタリーだったのではと穿った見方をする。ところで、サラリーマン時代を思い出せば色々なことが目に浮かぶ。愚生自身は、頭も経歴も良くないと自負していた。戦いを起こしても、自己責任で行い上司に言い逃れができる道を作っておかなければ評価はされない。要するに、上手くいって上司の手柄、失敗すれば愚生の破滅という具合だ。戦国時代の将兵と同様で、鉄砲や刀を持たないことを除けば、ビジネスの世界も同じなのだろう。上司にリスクが降りかかる可能性があれば、愚生が自由に戦えない。戦う前に、内輪から事前に潰されてしまう。「泣かぬなら鳴くまで待とう時鳥」などと悠長な余裕はない。そして、サラリーマン人生では、上司に評価されなければ昇進の道はない。ある程度の予算や部下人事が可能な職位に昇るまでは、一騎と少数の部下で市場に切り込んで成果を上げなければならない。他社との競合する前に、社内の他部門との競争が激しかった。権謀術数や謀略が日常茶飯事だった頃が懐かしい。そこで勝ち抜かなければ、最前線の営業が販売してくれない。今から思いだしても厳しい世界だった。もう一度、やりたいとは思わない。
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