お金より「終活」が勝る
今朝は、連邦取引委員会(FTC)が競争を阻害したとしてフェイスブックを提訴したニュースで持ちきりだ。米政府がこうした問題で巨大ハイテク企業を提訴するのは、最近ではグーグルに次いで2例目だ。フェイスブックが自社の独占状態を維持するために競争を阻害したと主張する理由もある程度は納得できる。過去に、チャットアプリ「ワッツアップ」や写真共有アプリ「インスタグラム」を買収しているからだ。遡れば、ユーチューブもグーグルに買収された企業だ。米司法省はグーグルを反トラスト法違反で提訴したが、市場独占を巡る案件としては1998年にマイクロソフトを提訴して以来だ。そのせいだろうか、米株式市場でフェイスブックの株価は1.9%安で引けた。そして、GAFA+Mやテスラも大きく値を下げた。愚生が思うに、当局がフェイスブックの独占を批判するが、SNSの世界では、勝ち組が一社独占という形が多い。日本で言えば、国内向けにLINEが普及してしまった他は見当たらない。ABEMA.TVが将棋番組をインターネット上の放送したことにより、叡王戦の主催者をニコニコ動が止めてしまった。将棋界のような小規模な市場では、二つは存続できないのだろう。確かにFTCが言うように、ソーシャルネットワーキングは多くの米市民にとって生活の中心にあるだろう。しかし、ほっとけば独占的な中国企業に占領されても良いのだろうか。フェイスブックは、独占状態を確保・維持するというが、過去にIBMやマイクロソフトがその後どうなったかを見れば、必ずしも革新や自由競争を阻害したとは限らない。技術革新は秒針分歩の高速で進む。札束攻勢で、インスタグラムやワッツアップなどを買収してきたが、新規に立ち上げるより安かったからだろう。ザッカーバーグがその将来性を高く評価して、黎明期のインスタグラムやワッツアップを5~7年前に買収している先見性は評価されるべきだと思う。ところで、テスラの大幅安は、JPモルガンが過大評価されていると指摘したことが原因だ。また、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの下げは、投資判断引き下げが原因らしい。ところで、家に子犬か来てから株価などは気にならなくなってきた。お金より「終活」が勝るのだろう。生きとし生けるもののすばらしさは、お金には代えがたい。武漢ウイルスの感染拡大の中で、愛くるしい子犬のしぐさに癒される。もう、旅行などするより子犬の成長を見守る方が楽しくなった。
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