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2020年12月20日 (日)

畑違いでは転職は容易でない

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多くの飲食店や観光地の宿泊施設が倒産や撤退をしている。愚生の行きつけの激安スーパーでもお年寄りの従業員が雇止めにあっている。ところが、国内の労働移動は停滞しているという。武漢ウイルスの感染拡大で雇用が縮小した。しかしながら、その人員がIT(情報技術)や金融などの雇用に余力がある業種には向かっていない。やはり、求められる知識や技術の違もあるから、業種をまたいだ転職は容易ではない。通年では、10年ぶりに転職が前年割れする可能性が高い。2020年10月の転職求人倍率(転職希望者数に対する求人数の割合)は、情報・通信が4.89倍、金融は1.75倍と募集は多い。業界の就業者数も、情報・通信や金融・保険は4~10月に前年より2~5%増えている。一方、飲食・小売りの転職求人倍率が0.49倍というから環境は厳しい。その証に、4~10月に新規に74万人が採用された情報・通信に、飲食・宿泊や娯楽・サービスからの転職者は4%しかいない。畑違いの場所では、その労働力が生かされない。スーパーやコンビニのレジなら職場内訓練(OJT)で可能だろうが、プログラミングなどは資質がなければ容易ではない。愚生の勤務したF社でも、ソフトウェア開発であれば国立大卒の法学部・経済学部出身もいたが、ハード開発となると理学部出身者でも少なかった。やはり工学部の電気電子や機械精密と言った専門科を出ていることが必須だった。いくらOJTといっても、畑違いの人材を一から訓練するのは時間の無駄だ。エンジニアへの転職を目指すコースは、10週間で70万円程度もかかるという。採用が保障もされていない段階では、個人での負担が大きすぎる。産業構造の転換期には、成熟産業から成長産業への労働移動が起きた。多くの国では経済成長に伴って農業から製造業へ、製造業からサービス業へと労働力が移動してきた。しかし、日本国内で製造業がなくなったため、サービス業まではなんとか移動できたが、IT(情報技術)や先端医療分野への労働移動となれば、誰でもができるという事ではない。現実に愚生はコンピューターエンジニアとしてF社に勤務してきたが、2年間も開発業務から離れれば元の職場には戻れない。秒針分歩で技術革新が起きる業界は、常に頭の中の情報を更新しなければ環境についていけない。開発するのと使用するのでは雲泥の差がある。愚生の入社した時代は、時間はマイクロ・オーダーだった。それがナノになり、ピコになった。(10のマイナス3乗ごとに速くなった)一方、メモリー容量は、数百バイトが、K(キロバイト)、M(メガバイト)、そしてG(ギガバイト)、T(テラバイト)となった、10の3乗ごとに大きくなったといえば簡単だが、技術革新でシステム環境は激変した。若い頃、休日出勤のない日に日経の専門雑誌を読み漁っていたのが懐かしい。

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