可能な限りクラウドに移行する傾向が続く
米国株式市場は、主要企業の決算発表を控えて、楽観ムードを抑えて取引を終えた。ナスダック総合指数は、一時、1.4%と急伸して最高値を付けた。この中で、先週発表されたネットフリックスの好決算を受けて、マイクロソフト、フェイスブック、アップルが上昇した。26日(火曜日)の米国市場退け後に発表される、マイクロソフトの2020年10~12月期決算が注目される。愚生はマイクロソフトのクラウドサービス「Azure」の好調により業績は市場予想を上回ると期待している。強気のアナリストは、マイクロソフトの目標株価を260ドルから300ドルに引き上げた。そして、投資判断を「アウトパフォーム(買い)」で継続した。最近のリモートワークの流れで、日米欧に限らず多くの企業がクラウドサーバーシステムへと、コストやセキュリティ対策で戦略的なシフトを進めている。これがMicrosoftの「Azure」やAmazonの「AWS」の著しい成長をもたらしている。いずれ武漢ウイルスのワクチンの接種が世界的に拡大する。その結果、従業員は年内に前のオフィス職場に復帰が可能になる。そうなれば、現在よりリモートワークへのシフトがゆらぐ可能性もある。一方、オフィス面積の縮小という構造改革に取り組む富士通のようなIT企業は、コスト削減のために可能な限りクラウドに移行する傾向が続く。アナリストの予想では、現在、企業で35%がクラウドを介して業務が行われていると推定する。そして、この割合は今後1年間で55%に上昇するという予想もある。いずれにしても、マイクロソフトのようなクラウドセキュリティを専門とする企業の製品への需要が増えることは間違いないだろう。この中で、Microsoftの「Azure」が好調でAmazonの「AWS」との市場シェアの差が縮小していると予想される。ただし、米調査会社カナリスによると、2020年7~9月期の世界のクラウドサービス市場におけるシェアはAWSが32%、Azureのシェアは19%で格差は未だ大きい。この数値からは、AWSのシェアが落ちているというよりは、マイクロソフトのシェアが増えている。つまり、二社での市場の寡占化が進んでいるともいえる。
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