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2021年4月 2日 (金)

艱難辛苦を通して投資

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先週起きたアルケゴス・キャピタル・マネジメントの破綻の噂が尾を引いている。ビル・フアン氏(韓国系)はひそかに世界最大級の資産を積み上げていたため、ウォール街でほとんど知られていなかった。そのファン氏が、突然有名になったのはアルケゴス・キャピタル・マネジメントが史上最大の証拠金請求をされたからだ。愚生も野村ホールディングスが2200億円もの損失を被ったということをニュースで知った。日本と関係がないところでも、金融は繋がっていると改めて思い知らされた。この破綻の原因は、あまりにも高レバレッジを効かせたためだという。日本では、株式での信用取引は約3倍まで、FXで25倍までという規制がある。どのくらいかは知らないが、あまり過度なレバレッジをかければ少しの予想外の変動でも証拠金が尽きてしまう。今回、追証が払えなく担保に差し出した保有資産が売却された。ここ数日、銀行が大量売却したファン氏の銘柄はバイアコムCBS、ディスカバリー、GSXテクエデュ、百度(バイドゥ)などだった。ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレー 、ウェルズ・ファーゴが26日以降のブロック取引で売ったフアン氏のポートフォリオは、先週時点で約400億ドル(約4兆4000億円)の価値があったという。銀行は、フアン氏の資産が100億ドルを超えていたと考えている。ポートフォリオの処分から、総ポジションの推計額は500億ドルから1000億ドルを超えるとも見られる。個人資産の消失としては、史上最大の一つだという。フアン氏は2012年にインサイダー取引と中国の銀行株の操作した疑いで米証券取引委員会(SEC)から提訴されタイガー・アジア・マネジメントとタイガー・アジア・パートナーズを閉鎖している。そして、和解条件として投資顧問業界で働くことを禁止された。同氏はその後すぐに、ファミリーオフィスを設立した。資産を管理するファミリーオフィスは、投資顧問業者としてSECに登録する必要がなく、所有者や幹部、運用資産額を開示する義務もない。ただ、今回のように巨大ヘッジファンド並みの規模になった場合は市場全体にもリスクを及ぼすようだ。いずれにしても、アルケゴスは野村ホールディングスやモルガン・スタンレー 、ドイツ銀行、クレディ・スイス・グループなどを取引パートナーとしていた。同業他社が利益を上げる中で、倫理規定やリスク管理が疎かにされていたのだろう。フアン氏の資産の全体像はまだ明らかになっていない。米国株1億ドル超を保有する投資業者は四半期末に保有資産について規制当局に報告義務がある。フアン氏は届け出を行ったことがないことは確かだ。今回、バイアコムCBSが新株発行による資金調達を発表し、株価が翌日9%下落した。また、ポートフォリオに含まれると思われる他の証券の価格も続いて急落したことで、資産価値は27%減少した。これに6~8倍のレバレッジをかけていれば、純資本以上になったことは容易に理解できる。ファン氏は、値上がり期待で最悪5%程度ほどの下落しか予想していなかったのだろうか。リスク管理もせずに高レバレッジで投資すれば、意に反した逆の動きをすれば全資産は一発で消えてしまう。愚生のような小者は小金を、「堪え難きを耐え、忍び難きを忍ぶ」ような艱難辛苦を通して投資しているのが現実だ。

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