クラウドコンピューティング市場
米国IT企業の四半期決算がほぼ出そろった。その中で、マイクロソフトの第3・四半期の純利益は44%増の155億ドル、売上高は417億ドルだった。マイクロソフトは好調なクラウドコンピューティング市場への参入を背景に過去1年間に株価が50%上昇し、時価総額が2兆ドル近くに膨んだ。417億ドルの内訳は、アジュールを含むインテリジェントクラウド事業の売上高は151億ドル。オフィスのほか、職場向け協業アプリ「チームズ」などを含むプロダクティビティーソフトウエア事業の売上高は136億ドル。パソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」やゲーム機などを含むパーソナルコンピューティング事業の売上高は130億ドルだった。417億ドル=151(インテリジェントクラウド事業)+136(プロダクティビティーソフトウエア事業)+130(パーソナルコンピューティング事業)という内容だ。この中で、アジュールの売上高の伸びは為替変動調整後では46%増と高い。数年前からのクラウド事業の伸びは大きく、売上でも最大規模の事業となった。過去の第3四半期の決算を振り返れば、
【2021年第3四半期】
売上高(ドル)
…417億(前年同期比19%増)
純利益
…155億(前年同期比44%増)
【2020年第3四半期】
売上高
…350億(前年同期比14%増)
純利益
…107億(前年同期比22%増)
【2019年第3四半期の決算】
売上高
…305億(前年同期比14%増)
純利益
…88億(前年同期比18%増)
【2018年第3四半期の決算】
売上高
…268億(前期比15%増)
純利益
…74億(前期比35%増)
過去3年間で売上は55%増、純利益は倍増している。売上は、2018年から14%→14%→19%と伸びている。業務ソフト「オフィス」やクラウドサービス「アジュール」など、ソフトウエアとサービスを統括するコマーシャルクラウド事業の売上高は33%増177億ドルと伸びが大きい。この中でもアジュールの売上高の伸びは46%増と高い。そう考えれば、もっと期待したい気分になるのは、取らぬ狸の皮算用なのだろうか。
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