朝乃山の選択肢は廃業しかない
愚生のような田舎育ちのお上りさんは、生まれ育った郷里に居た頃を時々思い出す。室生犀星の「抒情小曲集」に収められている詩は有名だ。
ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや」
田舎に帰ったけれど受け入れてもらえず、辛い思いを抱きつつ故郷を去ろうとする時の心情を表したものだ。故郷は実際に帰るところではなく、異郷にて、想い出すところかもしれない。愚生の友人でも、都会に出て郷里に帰った人々は、何かしら挫折を抱いたのだろう。愚生が若い頃に辛いことがあると、故郷に思いを巡らすこともあった。しかし、それは現実逃避であって解決にはならないと自分に言い聞かせた。そして、東京が住めば都になってしまった。そういう愚生であっても、郷里出身の力士は贔屓にしていた。大関朝乃山(27=高砂)は、数少ない同郷の力士だ。しかし、日本相撲協会の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反したことが発覚した。文春に、夏場所2日前などのキャバクラ通いが報じられた。また、日本相撲協会の事情聴取に対しても、当初は事実無根を主張していた。しかし、昨日の再度の聴取に対し事実を認めた。要するに、当初は虚偽報告をしていたことになる。相撲協会は、コロナ禍で本場所を挙行するにあたり、観客を入場制限して開催した。当然、クラスター対策で、昨年から継続して不要不急の外出自粛を各部屋に通達している。今回、東京は緊急事態宣言中にもかかわらず、朝乃山は深夜の違法営業のキャバクラに通っていたという。富山商業から近畿大を経て入門したが、相撲馬鹿としか言いようがない。朝乃山が口上で述べた「愛」や「正義」は、母校の富山商業校歌の校訓だ。富山商業の座右の銘は「愛と正義」だと言われると、恥ずかしくて開いた口がふさがらない。朝乃山は、高校・大学と無駄飯を食って相撲をしていただけの男なのだろう。関係者によると相撲協会から「後に事実だと分かれば大変なことになる」と念を押されても、朝乃山はかたくなに否定し続けたという。いずれにしても、緊急事態宣言下のキャバクラ通いは許されるものではない。ガイドライン違反では、昨年7月場所に当時幕内だった阿炎が場所前と場所中にキャバクラに通い、出場停止3場所と5カ月の報酬減額50%の処分を受けた。朝乃山は大関ということに加え、協会の聴取に当初は嘘をついていた。阿炎の前例を知っていて、協会通達を破った罪は重い。愚生は腐った力士の選択肢は廃業しかないと思う。今場所、初日から休場する竜電についても、新型コロナウイルス感染防止のガイドラインに抵触したことが原因だという。しっかりしてよ、日本相撲協会と言いたい。
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