新生銀行へのTOB
新生銀がSBIホールディングスからTOB(株式公開買い付け)を受けている。しかし、新生銀が買収に対する防衛に出るという。それは、SBI以外の既存株主に新株を渡すという安打。新株発行となれば、需給悪化や1株利益の希薄化を招くため、懸念売りが出ても当然だ。新生銀の株主総会で買収防衛策の発動が可決されれば、SBIの議決権比率は急速に下がる見通しだ。新生銀行は、旧の日本長期信用銀行だ。長銀は1990年代に入り、バブル経済が崩壊すると、金融債の売れ行きが鈍り、さらに多額の不良債権が発生した。その結果、経営破綻し一時的に国有化された。その後に再生したのが今の新生銀行だ。愚生も口座を以前に持っていたが、店舗が少なく通帳はない。そして、通帳印はなくサインのみというネット銀行に近い顔もしていた。しかし、ネット専用の住信SBI銀行を専用で利用するようになったので解約した。口座を多数持っていても、入れるものがなければ管理が面倒だ。ところで、SBIといえば北尾吉孝社長で有名だ。ホリエモンがTBS買収時にホワイトナイトとなって、買収を阻止した。今回は自分の買収を阻止されそうだという巡りあわせだ。ただ、今回は金融庁の認可を取得した上で最大48%まで保有割合を増やすことを目指す株式公開買付け(TOB)の実施だ。さらに、臨時株主総会の招集を要請し、元金融庁長官の五味広文を会長候補に、SBIインベストメント社長の川島克哉を社長候補とする。どうも新生銀行が公的資金返済の方途を示せないことから、金融庁の圧力もあったようだ。今後はどのような展開になるのかは知らない。しかし、新生銀行の損益は良くなく、サラリーマン社長であるなら、早々に責任を取って辞任するという方法もあるだろう。ところで、自民党の総裁選が始まったが、河野太郎の国家観とは自民党とは相反する。河野の国防政策なら、立憲民主党に移籍した方が良いのではないか。とても、保守層には受け容れられない。劇団ひとりの進次郎や国家間のない菅首相とはお似合いなのだろうか。
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