身の丈にあった対応
昨日の米株式相場は続落した。新型コロナウイルス禍で市場が動揺した約2年前以来だろう。あの時は、IT株の損失を我慢して抱えたことで、後の暴騰時に良い思いをした。今回は、金利先高観が投資家を神経質にする中で、ハイテク株が売りを浴びた。ずいぶん前から持っている株なので、含み益は十分あるため損切にはならない。しかし、目先下がるのが分かっているから、どうしようかと悩んだ。案の定、週末の金曜日という事もあってハイテク株の売り止まらず、S&P500種株価指数はテクニカル上の節目である200日移動平均を、2020年以降で初めて下回って引けた。ハイテク株の比重が高いナスダック100種指数の下げが目立った。中でも決算が少し悪かったネットフリックスは20%超の値下がだった。暗号資産も全般に売りが続き、一時3万8000ドルを割り込んでビットコインも急落した。S&P500種は前日比1.9%安。ダウ工業株30種平均は1.3%安。ナスダック総合指数は2.7%下落した。S&P500種は4日続落し、今週は5.7%安。祝日を含む週間ベースで2020年3月の新型コロナのパンデミック以来の大幅安となった。規模3兆ドルを超えるオプションのSQ日だったことも、相場のボラティリティを高めた。愚生も荒れ相場は予想していたため、ニューヨーク市場が始まる前から悩みに悩んだ。こういうことはこれまでも何度も経験しているが、最期は自分の気持ちとの勝負になる。今までと違うことは歳を重ねた終活中で、大きく儲ける意欲がないことだ。あと10歳くらい若かったら、もう少し違った対応だったかもしれない。愚生は出口戦略のないものは、投資ではないと思う。なぜなら、売って清算して初めて数値結果が出るからだ。愚生の友人にも、買ったら売らないとか、いつまでも現実を見つめる勇気がなく売却を延ばす人がいる。しかし、趣味の消費や浪費ならそれでも良いが、投資であるなら清算は避けられない。仮に、延ばしたところで相続した人が大変になるだけだ。現金ならともかく、売りにくい条件の不動産など残された時は大迷惑だ。ただ、終活だからといってもインフレ対応は必要だ。不動産や株はインフレに強いと言っても、短期的には金利が上がれば暴落する。日本のように少子高齢化の場合は、不人気な旧耐震やバス便のマンションなどは、下がるだけで戻りはしないかもしれない。そう考えると、日本の不動産がインフレヘッジになるかは怪しい。一方、少なくとも米国株は可能性が高いと思う。いろいろ悩んだ挙句、資産株として持つ株は売らないことにした。いずれ生活費や娯楽のために少しずつ売ろうと思っていたものは、すべて寄り付きで売却した。終活中の老人として、少しは美味いものが食えて、小旅行をする小金があればそれ以上のことは望まないことにした。
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