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2022年1月21日 (金)

低インフレと釣り合わない円安

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昨日の米国株安に引きずられて、今日の日経平均も大幅安だ。金利上昇の予兆で東証のREIT指数も大幅安だ。そう思いながら新聞を見ていると、円の総合的な実力が約50年ぶりの低水準に迫ってきたという記事があった。50年前と言えば、1ドルが360円から少し上がって305円程度だったと思う。そのころの為替レート時代に欧州旅行をしたが、レストランに入らず毎日ホットドッグしか食べなかった。日銀は円安が経済成長率を押し上げるという。しかし、実質実効レートの低下は円安と物価高になる。円の対外的な購買力が下がっているため、日本の消費者は、可処分所得が大きく減った気分だろう。円高であれば、海外製品を割安に購入できるし、海外旅行も安くつく。愚生が1ドル280円当時は、米国出張はモーテルに宿泊した。しかし、1ドル90円の円高になってからは、エンバシィスィートという高級ホテルを常宿にした。お蔭さまで、随分とリッチな気分で米国出張を楽しむことができた。円の実質実効レートは円相場が初めて1ドル=70円台に突入した1995年が最高で、当時から今は50%強も低下した。実質レートが下がっているのは、物価上昇率の内外格差を為替レートの変動で調整できていないためだ。本来、物価が上がると購買力は下がるため通貨の価値は低下する。逆に物価が安定していれば通貨の価値は保たれる。物価が上がらない日本の円の価値は上がり、それが名目の円相場に反映されるはずだが、金利差などから実際は1月上旬に5年ぶり安値となる1ドル=116円台まで下落している。物価の格差を算出するのに「ビッグマック指数」というものがある。20217月時点でマクドナルドのビッグマックは日本では390円だが、米国では650円だ。本来なら1ドル=70円まで上昇しないと同価格にはならない。要するに米国では、日本国内の7割増しで売られていることになる。逆に言うと、円が過小に評価されている。日本のラーメン店チェーン「一風堂」も、国内で食べると800円程度だが米国では2300円にもなる。ネットフリックスのプレミアムプランは、日本の月額1980円に対し、米国では2300円と高い。製造業には円安が追い風だったが、日本企業の製造工場はほとんどが海外移転したため円安メリットは少ない。逆に、低インフレと釣り合わない円安に伴う購買力の低下は、海外からモノを輸入する際のコスト増に直結する。牛肉は10年前に比べ2.4倍、小麦は66%上昇と輸入物価上昇する。今後、販売価格への転嫁が進めば、愚生などの年金生活者の負担が一層増すことになる。そう考えると、円ベースの資産保有ばかりでは将来に不安を残す。米国金利上昇で利回りが相対的に低くなる日本の不動産に投資する外人投資家は減る。日本のマンション高騰にどう影響するのだろうか。

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