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2022年1月27日 (木)

メタバースの広がり

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「メタバース」、フェイスブックのザッカーバーグが「メタバース・プラットフォーム」と社名を変えたことがずいぶんと話題になった。愚生が知っているものでは、シガニー・ウィーバー主演映画のアバター(分身)がある。その映画(2009)では、ウィーバーが第1作で演じたグレイス・オーガスティン博士は、劇中で命を落とした。しかし、続編では新たなキャラクターで登場するという。監督のキャメロン監督は1985年の『エイリアン2』以来の付き合いだというから、山田洋次監督と倍賞千恵子のような関係なのだろう。現実と仮想空間の境を溶かし、インターネットを変えると言われる技術「メタバース」の将来は楽しみだ。我々が接するのは3年先とされるが、企業買収やデータセンターなど関連インフラへの大型投資はもう始まっている。人気が出そうなのは、アバターを使った会議やゲーム、買い物だ。利用者は拡張現実や仮想現実の機器を使い、巨大な仮想世界を体験する。不動産でいえば、現実世界のような登記簿は存在せず、持ち主や取引の経過を電子的に衆人環視の状態に置くしくみだ。生まれるのは渋谷や銀座のような一等地から埼玉県の所沢のような郊外の土地まで多種多様で、出店したい企業が多い場所では現実のように地価が上がる。メタバースの広がりは、米IT(情報技術)企業に動きがある。例えば、マイクロソフトは先週、687億ドル(約7兆8000億円)で米ゲーム大手、アクティビジョン・ブリザードを買収すると発表した。アクティビジョン時価総額は1兆9000億円と7兆8000億円の間だが、マイクロソフトはメタバースのもたらす成長余地に期待したのだろう。モノのインターネットIoTの発達により、現実世界の人やモノをサイバー空間でデジタルツインとして描けるようになったことがアバターの発展に繋がるのだろう。ところで、今朝(日本時間)米連邦公開市場委員会(FOMC)は、利上げ開始が始まるとの認識を示した。そして、利上げ開始後に債券保有を縮小すると示唆した。FOMCは会合後に発表した声明に、「インフレ率が2%を大きく上回り、労働市場に力強さが見られる状況で、委員会はFF金利の誘導目標レンジ引き上げが近く適切になると見込んでいる」とあった。今回の声明では、利上げ開始時期について、具体的に3月になるとまでは記さなかった。一方で、前回声明の冒頭にあった「米連邦準備制度は現在の困難な時期に米経済を支えるため、あらゆる手段を用い、それによって最大限の雇用と物価安定という目標を促進することにコミットしている」との文言は、今回は削除された。今回の会合ではFF金利誘導目標レンジの0-0.25%での据え置きを決定した。この決定は市場の予想通りだった。いろいろな憶測や情報が飛びかったが、これでひとまず米株式市場は落ち着くだろう。マイクロソフトの決算は、アナリスト予想よりつかったせいで、株価は久しぶりに反発した。結局は、株価要因は株式環境も重要だが、最期は決算書が全てだと思う。

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