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2022年3月14日 (月)

プーチンは、経済音痴

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世界中からの経済制裁を受ける中で、ロシア政府のドル建てのロシア国債は、316日に1億ドル(約117億円)超の利息の支払い日を迎える。これが415日までに支払われなければロシアはデフォルトとなる。更に、331日には3億ドル超、44日には20億ドル超の元本の償還が迫る。欧米の制裁は外貨の支払いの道を遮断しているわけではなく、社債などの利払いは可能だ。ただ、欧米の制裁でロシアの外貨準備の半分は凍結されたままだ。ロシア政府は資金流出を規制しているため、国債の元利払いもその対象になる。そう考えると、外貨建ての元利払いを踏み倒す可能性もある。米S&Pグローバルは投資適格の「トリプルBマイナス」から投機的水準の中でも信用リスクが極めて高い「トリプルCマイナス」までいっきに9段階引き下げた。ウクライナに侵攻する前はロシア国債の信用格付けは「投資適格」の水準だった。ウクライナ侵攻後はデフォルトが懸念され、1桁台だった2047年償還のドル建て債利回りは60%台まで上昇した。利回りが60%というありさまは、暴落したロシア債権を投げ値だろう。ロシア政府はドルやユーロなど外貨建て国債の元利払いの通貨をルーブルにする方針だが、紙屑紙幣を渡したところで返済したことにはならない。約束とは異なる通貨での返済となれば、格付け会社はデフォルトとみなすだろう。各国が制裁を強める中で、海外投資家がルーブル払いを受け入れるとも思えない。米ブラックロックはロシアの債券や株式を組み入れたファンドで計約170億ドル(約2兆円)の評価損を計上した。当然、ファンドに投資した投資家の損失となる。国内でも三菱UFJ国際投信は、投資信託で保有するルーブル建て債券の評価額をゼロとした。デフォルトの認定をせずとも、損失を被ることは時間の問題だからだ。通常の国債のデフォルトではIMFなどが介入し、債権者とともに元本の削減や債務再編を進める。しかし、ロシアは世界経済から切り離されたため、こうした対応もできない。海外投資家が保有する外貨建てロシア国債の残高は200億ドル程度だ。これがゼロになっても金融システムへの影響は限られる。そのくらいロシア自体が、世界経済に与える影響が少ない。ただ、金融派生商品には信用リスクを売買する保険のようなものがある。デフォルトになった場合は、信用の売り手は損失相当額を支払わなければならない。売り手にはヘッジファンドが多く、金融機関傘下のファンドが損失を被れば金融不安になる。1998年にロシア国債がデフォルトした際には、破綻した金融機関も実際にあった。プーチンは、殺戮や暗殺は得意だが、経済は音痴のようだ。

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