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2022年5月 5日 (木)

FRBの手法を好感して株価は反発

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イーロン・マスク氏は、米ツイッター買収費用の一部として、255億ドル(約3兆3000億円)の融資をわずか数日でまとめた。テスラを率いるマスク氏は同社の発行済み株式の1500億ドル分以上を保有している。その一部は銀行が準備している255億ドルの融資の半分弱の担保として提供される。ツイッター買収に必要な残りの資金、最大210億ドルのためにマスク氏は、ツイッターの株式を非公開化した後も一部の既存株主が投資できる方法を検討しているという。米バンク・オブ・アメリカや英バークレイズ、仏BNPパリバ、三菱UFJ、みずほなど今回の130億ドルの融資を引き受けている。貸し出した各銀行は、契約をまとめた後は、迅速に債務を証券化してバランスシート(貸借対照表)から切り離し、米投資ファンド大手アポロ・グローバル・マネジメントなどの投資ファンドに売却するとみられる。アナリストによると、ツイッターのキャッシュフローの大半は今後数年間、この債務の返済に振り向けられる。つまり、自らの借り入れの利息の支払いを迫られるマスク氏は、テスラ株が急落すればマージンローンの担保不足を補填し、金利を支払うためにツイッターに資金を投入しなくてはならなくなる。ただ、マスク氏のように2750億ドルの純資産を持つ人物にとって120億ドルの債務など鼻クソだろう。いざとなれば、自分の資産から融資元の銀行に債務返済すればよい。昔から銀行という所は同じだ。おカネのいらない金持ちには貸すが、金のない貧乏人には貸さない。しかし、米格付け会社S&Pグローバルのアナリストは先週、マスク氏が買収完了後にツイッターの格付けを投資不適格(ジャンク級)に引き下げる方向だと発表した。株式非公開化でツイッターの借入金比率が大幅に高まったからだ。今後の金利状況にもよるが、マスク氏のツイッター買収が吉と出るか凶と出るか見ものだ。その金利だが、FRBは22年ぶりとなる0.5%の利上げを決めた。保有資産を圧縮する「量的引き締め(QT)」の6月開始も決定した。米国内でのインフレ退治対策だ。FOMC声明要では、短期金利の指標であるFF金利の誘導目標を0.25~0.50%から0.75~1.00%に引き上げた。0.5%の引き上げは2000年5月以来となる。記者会見したパウエル議長は「今後2回程度の会合でも0.5%の利上げを検討する」と述べ、7月会合で2.0%まで政策金利を引き上げたい意向を示唆した。一方で0.75%の利上げは否定的なスタンスだった。その発言が好感されて、4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比932ドル高の3万4061ドルとなった。また、QTはFRBが長期金利を引き下げるために購入した国債などの保有額を減らして実施する。国債は市場では売却せず、償還を迎えた際に再投資をしない手法で減らすという。市場に配慮したFRBの手法を好感して株価は大反発した。

 

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