会社に委ねた身では難しい
日本アマゾンでは、人事制度に不満を抱く社員が多いという。何処の会社でも似たり寄ったりだと思っているが、愚生が勤務していたF社も人事変革では日本の最先端企業だった。ただし、世評では失敗例に挙げられている。アマゾンの場合は、「ステルスリストラ」という退職勧奨だそうだ。愚生の経験だが、リストラは一般的に飴と鞭がセットになっている。これだけの好待遇で辞めない社員は能力がないと見なすからではないか。その後、退職希望の応募が終了したあと、大幅な賃金カットや職場配転がおこなわれる。愚生の見てきたものは、カンダタという現実だ。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の中に出てくる一節だ。「釈迦は地獄を覗き見てカンダタを見つけた。カンダタは悪人だが、過去に一度だけ善行を成した。それを思い出した釈迦は、彼を地獄から救い出してやろうと、一本の蜘蛛の糸を下ろした。ところが下を見下ろすと、数多の罪人達が続いて登ってくる。そして、下りろと喚いた途端に、蜘蛛の糸が切れて地獄に堕ちた。」という話だ。解釈は色々あるだろ言うが、いざリストラという時点でサラリーマンの多くのエゴを見た。平生、偉そうなことを言っていても、自分さえよければ他人の事はどうでもよいというエゴだ。自分の損失にかかわることだと、他人のことなどかまっていられない。他人を誹謗中傷してでも、自分だけは得をしようとする浅ましさだ。愚生は、人は美学を持って生きなければ価値はないと思っている。そして、アマゾンに限らず自由主義経済の中にあって適者生存は常だ。やはり、「精神の独立は経済から」というように会社に委ねた身では難しい。そう考えれば、どこかでリスクを取って自ら独立することが必要だ。もちろん、人それぞれ周りの環境がちがうから、一概にこうだとは言えないが・・。アマゾンに限らず、「早く辞めた方がお得」と言わしめる退職パッケージが提示された時は、素直に止めるのが最善だと思う。
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