マイクロソフトとグーグル(アルファベット)の決算
マイクロソフトが昨日発表した第4・四半期(6月30日まで)決算は、売上高が予想を少し下回った。ドル高に加え、パーソナルコンピューティング部門の鈍化と広告収入の減少が理由だという。売上高は518億7000万ドルと、前年同期の461億5000万ドルから11%増えた。ただ、アナリスト予想平均の524億4000万ドルには届かなかった。クラウドサービス「アジュール」は40%増と予想は43.1%には届かなかったが、大幅な伸張を続けている。売り上げが兆円と言う単位になって40%の伸張は、数年後にはマイクロソフトの収益の過半数がクラウドサービスの売り上げになるだろう。その時期の収益は莫大なものになると予測する。半導体の級数的な集積率の伸びは、コンピューティングビジネスの伸張の原動力だった。愚生が黎明期の情報産業に従事した頃は、メモリはキロ単位だった。最初のフロッピーディスク媒体は、128キロバイト(1バイト=8ビット)。そして512キロから、メガビットへ進んだ。大きなディスクパックが1メガバイトという単位だった。今は個人でもギガ、テラという単位のディスク容量を使う。ネットワーク通信速度の向上に伴って、個人保有からセキュリティーが担保されるクラウドサービスに移行し始めた。今後は級数的にディスク使用量が増えるだろう。それの意味することは、クラウドサービスを提供するメガ企業の伸張だ。アマゾン・マイクロソフト。グーグル(アルファベット)がそれだろう。マイクロソフトの純利益は167億4000万ドル(1株当たり2.23ドル)と、前年同期の164億6000万ドル(同2.17ドル)から増加した。決算発表を受け、マイクロソフトの株価は取引終了後の時間外取引(日本時間午前9時)で約4%上昇した。米グーグルの持ち株会社・アルファベットの第2・四半期決算は、市場予想に迫る売上高を計上した。株価は引け後の取引で4.8%上昇した。第2・四半期の売上高は前年同期比13%増の696億9000万ドル。市場予想平均とほぼ同じだった。全体の売上高の81%を占める広告事業の第2・四半期の売上高は562億9000万ドルと好調だった。クラウドサービスのシェアは、アマゾン32%、マイクロソフト22%、グーグル10%程度と言われている。今後に期待したい。
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